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Ear Do - Single Earrings Exhibition-

〜シングルイヤリングで魅せるサステナビリティ〜

ジュエリーの体験型コミュニティサロン「JEWELRY LAB.」
有志メンバーによる初の展示会

日時: 2021/10/29(Fri) - 31(Sun)
         11:00 - 19:00 ※最終日は18:00まで
場所: café deux poisons
         東京都渋谷区恵比寿2-4-2

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・JEWELRY LAB.とは

「JEWERLY LAB.」ジュエリーブランドをサポート・企画運営するチーム「New Jewelry 」が手がける体験型コミュニティサロン。

デザイナーや職人、製造メーカー、販売スタッフ、学生など、ジュエリー好きなら誰もが参加できる体験型コミュニティサロンです。ジャンルを問わず様々なデザイナーや専門家の方々をゲストに迎えたトークセッション、デザイナーとの座談会、ものづくりの現場訪問、イベント企画、ビジネスマッチングなどの活動を通して、「共に学び」「共に考え」「共に創り」ジュエリー業界の新たな未来を創出する実験的な場です。


・Single Earrings - メインテーマ

Ear Doというのは造語、元を辿るとHair Doという「髪型」「ヘアスタイル」「ヘアアレンジ」を表す英語です。トレンドやTPO、個性によって髪型が変化するように、耳をどうスタイリングするかはトレンドや個性によります。片耳だけで着用したり、アンシンメトリーに着けたり、自由に組み合わせて自己表現できるSingle Earringsが今回のメインテーマです。


・Sustainability -  サブテーマ

シングルイヤリングを深堀りしたときに、その先に見えたのはサステナビリティでした。参加者が「私なりのサステナビリティ」を追求し、素材からのアプローチやデザインにサステナビリティの意味を込めたりしながら、ワクワクするようなジュエリーを環境に優しいかたちで「Single Earring」を製作しています。

提案した素材
・ラボグロウンダイヤモンド、モアサナイト
・リファインメタル、リユース石、ヴィンテージパーツなど
・自分で既に作品として完成したものを解体した素材
・自分の完成した作品を作り変えることで新たな作品にする
・ユニセックス、エイジレス、人間とペット等、着ける人を問わないデザイン
・デットストックを使ったアップサイクルジュエリー


・珊瑚のイヤカフ - 作品について

珊瑚ー私が選んだ素材

日本は宝石の産出量が少ない国ですが「珊瑚」は日本を代表する宝石です。昔からお守りや奉納の品、祝い事に使われてきた馴染みの深いもの。以前、珊瑚の業者さんから枝珊瑚のデザインを依頼された時に、「色や形が不揃いなために宝石珊瑚として使用出来ずデットストックになるものがある」ことを聞かされた。私にとってそのユニークな色や形は自然の造形美であり、見方を変えると趣があり魅力的であった。デザインやアイデアで新たな価値を加え、素敵なジュエリーに生まれ変わらせることが今回の目的となった。

枝珊瑚1


デザインコンセプト

「Traditional」 × 「Modern」= 見て着けて楽しい遊び心のあるイヤカフ

Product A : 枝珊瑚のイヤカフ
枝珊瑚の自然の形状を生かしたミニマムなデザイン、ユニークな形や色の自然の造形美を楽しむのがコンセプト。ジェンダーレス、エイジレス。

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Product B : イヤカフ+チェーンピアス
装飾性のあるオシャレ心をくすぐるデザイン。
コンサバティブなイメージを持つ珊瑚にカラフルな配色のチェーンでポップ感をプラスし遊び心を演出してます。ブランドのアイコンであるバゲットカット(長方形)の石との意外な組み合わせでオリジナリティを表現。

20210906_CULET6738のコピー


・珊瑚のイヤーカフ - サステナブルな取り組み 

地球の環境問題は簡単ではありませんが、珊瑚を通してサステナブルな取り組みを考えたときに3つの課題が浮かびました。

3つのサステナブルな取り組み
1、海洋と海洋資源を持続可能に
2、廃棄ゼロ
3、持続可能な開発に向けてのパートナーシップ


1、海洋と海洋資源を持続可能に
温暖化による海水温の上昇や人間の活動が珊瑚を死滅させる原因であることを私たちは理解し、珊瑚や他の海洋生物・海洋資源を持続可能にするための取り組みについて関心を持つ。「珊瑚のイヤカフ」が環境問題を意識するきっかけになればと考えます。

世界のサンゴ礁の58%が潜在的に私たち人間の活動(沿岸開発、生物資源の乱獲、海洋汚染、森林伐採や農地開発に起因する表土の流出など)によって脅かされているという調査報告がある。


珊瑚は植物と同様に二酸化炭素を吸収し、酸素を作り出す働きをしています。
これは珊瑚自体の働きではなく、ポプリ内に共生する褐虫藻と言われている藻類の働きによるものです。珊瑚には海を浄化する働きや天然の防波堤として役割、他の生物への影響など、海中だけでなく地球にとって大きな役割を果たしているのです。


2、廃棄ゼロ
2つの提案
・デッドストックの珊瑚を使用することで廃棄を減らす: 素材にあまり手をかけず製作することでエネルギーの使用を減らし、環境への負担を抑えることが可能。
・長く使える物作りの推進 :リメイク・リフォームの提案、再生可能な素材を使用することで廃棄を減らすことが可能。「ものを大切にする」気持ちが持続可能な社会の実現に繋がると考えます。

珊瑚は生物によって生成される天然物です。そのため成長過程で虫食い穴がどうしても発生してしまいます。
海の中で小さな生物に食べられた珊瑚があったり、蟻の巣のように中の方まで無数の穴や通り道がある状態の珊瑚があり、削ってもまた穴が出てきてツルッとはならないものがあります。それらは価値が下がり宝石珊瑚とし使えませんが、自然の造形美に新価値を見出し再生することで廃棄ゼロを目指したい。



3、持続可能な開発に向けてのパートナーシップ

環境に優しいカタチで作ってゆきたい」という気持ちにサプライヤー、職人、工房の多くの方に賛同していただきました。パートナーシップを結ぶことでアイデアを共有し、技術革新を生み、持続可能な物作りを未来に向けて繋げて行くことが出来る。みんなで環境問題に関心を持ち、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて努力することが大切だと考えます。

今回製作に協力していただいた工房
枝珊瑚
高知「三水
高知県で原木入札の権利を持ち、原木仕入れからジュエリー加工まで一貫生産。
代表の江川氏は珊瑚のエキスパート、珊瑚の加工からジュエリーのデザイン・製作までこなす職人。
珊瑚のチェーン
山形「CASMINE
細いワイヤーで真珠や天然石を細切れチェーンで繋ぎ、しなやかで繊細なジュエリーを作り上げるブランド、国内外に多くのファンを持つ。

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・終わりに

イヤカフ作りを楽しみながらサステナブルな取り組みについて考えるきっかけとなった展示会。デッドストックの珊瑚で「ものを大切にするという気持ちが持続可能な社会の実現に繋がる」ことを発信してます。サステナブルをさらに追及すると、サプライヤーが開発途上国の原料や製品を適切で継続的仕入れているの?作っている人たちの労働環境に問題は大丈夫なの?など「フェアートレード」問題に至ります。複雑で難しい取り組みですがブランドとしてできるところから継続的に取り組みたい。

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このような状況下で、JEWELRY LAB., 有志による展示会の打ち合わせは全てZOOMミーティングで進められた。まだ実際にお会いしてないメンバー達ですが、初の展示会開催もメンバーに会うのもワクワクしています。この素晴らしい機会を与えてくださった「New Jewwlry 」の森さん、薩本さんに大変感謝しております。そして幹事を引き受けて下さった岡田さん、場所の手配、スケジュール管理からインスタアカウント開設・管理運営まで展示会企画をまとめていただきありがとうございました。

展示会公式 インスタグラム eardo_singleearringexhibition



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