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超短編小説☕️

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#小説

夕暮れと君

ねばついた秋の夕暮れ。君はいつもと同じ黄色いチャック・テイラーを履いて縁石の上を両腕を上げてバランスを取りながらこう訊くのだ。 「最近どう?」 ぼくたちはもうほとんど毎日同じ会話をする。右側から差し込む夕日は建物の間をすり抜けて君の横顔をなぞったり、黒く塗りつぶしたりした。 「最近も何もないよ。昨日と同じ今日を生きた」 昨日と同じ返事。君はそんなぼくをちらっといちど見ただけで、また前を向いて両腕でバランスを取るのだ。 ぼくらの髪を黄金に染めていた黄昏はいつしか暗闇へ

ソフトクリーム・ラヴァーズ

コーンの先っちょに溶けたソフトクリームが溜まっている。私の体温でジワリジワリとゆっくりと溶けていくそれは、自分の手だけでは止められないチキュウオンダンカーとかカンキョウハカイーと呼ばれるものの縮図のように思えた。 すでに湿り始めたコーンの内側できっと溶けたソフトクリームが滴って溜まっていることだろう。ああ、なんて自分は非力なんだ。私は目の前のソフトクリームさえ救えないというのか。これでは地球なんて到底救えそうもない。 どうか許してくれ、せめてこの天寿を捧げるから私が生きてい