名前を呼ばれるだけで

保育園に勤めて、今年で5年目を迎えようとしている。

担任を持っている子供たちは、一歳児クラス。私は0歳の時から担任を持って持ち上がりをしたから、もうすぐ二年一緒にいることになる。 
まだ寝返りもうてなかったあの子が、今では拙い日本語で、毎日私のことを「○○せんせい」と呼ぶ。

これからきっと色々な言葉や世界を知っていくあの子達が、まだまだ少ない語彙の中で、私の名前を覚えてくれたことがすごく嬉しい。 

毎日呼ばれるのに、全く飽きない。 
それどころか、呼ばれるたびに、愛おしくて思わず抱きしめたいような泣きたいような、そんな気持ちになる。 

何も用事がないのに名前を呼ばれる。 
なぁに、と答えると笑ってくる。 
何かを見せたくて自慢したくて、名前を呼ばれる。大きく褒めたり一緒に喜ぶとまた笑っている。 

たくさん泣いたり怒ったりしているあの子達だけど、あっという間大きくなってしまう。 
親でもないのにたまに泣きそうになってしまう。 

大好きで、愛おしい自分のクラスの子供たち。 

まだまだたくさん、楽しいことをしよう。泣いたり怒ったり、ドキドキしたりしよう。 
先生も一緒にそんな気持ちになるかも。一緒に色んなことをしようね。 

明日も会えることが楽しみな、ひとりの保育士であった。

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