マガジンのカバー画像

④テンホールズ・ジャズ編

23
小説『僕はハーモニカをポワ〜ンと鳴らす』の〈④テンホールズ・ジャズ編〉です。注意)以前、エッセイ『ハメルンのベンド』をお読み頂いていた方にはテンホールズジャズ編までにあたる内容に…
運営しているクリエイター

#HAMONICAFE

119話 僕の最優先事項①

僕がブルースセッションに通っていたBarで、バーテンダー見習いとして働き始めてから、早くも…

122話 セッションデーの変化

店で働いている間も、僕は上の空でいる事が増えて行った。 仕事に手を抜いているという訳では…

123話 テンホールズでジャズを①

いつまで経っても「ジャズのなんたるか」がわからないままではあったものの、いつの頃からか、…

124話 テンホールズでジャズを②

実りの無い孤独な学習を続けながら、僕はジャズの手ほどきをしてくれそうな師を探し続けていた…

125話 そしてようやく①

ジャズセッションというイベントが存在する事を知ってから1週間後。僕はそれまでは行った事も…

126話 そしてようやく②

一体何が起こったのかわからない僕は、数人が出て行ったドアの方を、いつまでもぼんやりと眺め…

127話 それって常識?①

いよいよセッションが始まる時間となった。ピアニストとドラマーが、店の隅に設けられた段差のないステージへと入って来る。最後に入って来た黒ズクメは、壁にズシリと立て掛けられていた大きなウッドベースを素早く肩に降ろし、その横に置かれたマイクを片手にとると、セッションイベントの開始前に演奏するホスト・トリオによる演奏曲のタイトルと作曲者の名前だけを告げ、そのまま聞こえないほど静かなカウントをうち始める。 ブルースの店だと、この段階で常連の誰かしらが「ヘ~イ♫」とか「ヒュ~!」とかいっ

128話 それって常識?②

僕はギターの彼に演奏のテンポを伝え、イントロを「カウント出し込みの4小節分で」と頼むと、…

132話 バーテン同士で②

やがて店員さんがコーヒーを持って来る。 「はい、お待たせいたしました。コーヒーになります…

134話 ブルースという言葉①

僕がカウンターに並べた、数本の小さなテンホールズハーモニカ達。上から覗き込む人、かがみ込…

135話 ブルースという言葉②

全員のユニゾン演奏が終わると、管楽器参加者のトランペットのアドリブ・ソロが始まった。やは…

136話 ブルースという言葉③

次にセッションをする事になった、店長さんが言う「ブルース」の指定KeyはFmだった。おそらく…

137話 難しい演奏

セッション演奏は淡々と続いて行く。後半に行くに従って、それぞれの参加者の持ち曲が、難しさ…

138話 コール&レスポンス①

店長さんの素早いカウントの後、スムーズに「ジャズブルース」のセッション演奏が始まった。 その曲も、誰もが知っているというセッションの定番曲のようだけれど、当然のごとく僕だけは全く知らない曲だった。ピッタリと音を合わせて奏でている他の演奏者と横一列に並びながらも、テーマの部分が終わるのをただじっと見学をしているしかなかった。 管楽器のユニゾン演奏の重厚なテーマ演奏後に、そのままひとりのトランペットの参加者がアドリブを吹き始める。聴けば最初に参加したジャズブルースと、ほぼ同じよう