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Wordでテキストのみを貼り付けるショートカットキーの設定について

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今日のテーマは「Wordでテキストのみを貼り付けるショートカットキーの設定について」です。それでは、今回もスタートです。


この記事では、Wordでテキストのみを貼り付けるショートカットキーの問題点と解決策について説明します。

Wordでは、コピー&ペースト時に書式設定が反映されることがあり、これが文書の見た目を乱すことがありました。

この問題を回避するために、Google Docsが先行して提供していた「Ctrl + Shift + V」のショートカットキーを、MicrosoftがOffice製品にも導入しました。

このショートカットキーは、テキストのみを貼り付けることができる便利な機能です。このテキストでは、このショートカットキーの歴史と設定方法、従来のショートカットキーとの比較を紹介します。

Wordでテキストのみを貼り付けるショートカットキーの問題点と解決策

従来のショートカットキーの問題点

Wordでは、コピー&ペースト時に書式設定が反映されることがありました。例えば、WebサイトからテキストをコピーしてWordに貼り付けると、Webサイトのフォントや色などの書式設定がそのままWordに反映されることがありました。

これは、文書の見た目を乱すだけでなく、作業効率を低下させる要因となっていました。なぜなら、書式設定を削除するためには、テキストを一度メモ帳に貼り付けてからWordに貼り付けるなどの余分な作業が必要だったからです。

Google Docsからの逆輸入とOfficeにおける遅れ

この問題を解決するために、Google Docsは「Ctrl + Shift + V」のショートカットキーを提供しました。このショートカットキーは、テキストのみを貼り付けることができる機能で、書式設定を無視してテキストを貼り付けることができました。

この機能は、文書の整合性を保ちながら、作業の効率を向上させるために重要でした。多くのユーザーにとって非常に便利であることが証明されたこの機能は、Microsoftにも注目されました。

しかし、Microsoftはこの機能をOffice製品に導入するのに遅れをとっていました。比較的早期に、Microsoft EdgeとWindows OSは「Ctrl + Shift + V」を「テキストのみを貼り付け」のショートカットキーとして導入しました。

これは、ユーザーがWebサイトからコピーをして貼り付ける際に、書式設定を含まないようにするための便利な機能でした。このショートカットは、ユーザーがより効率的に作業を行えるようにするために設計され、多くの場合、ブラウザやOSレベルでのテキスト操作の標準となっています。

しかし、Office製品ではこのショートカットキーが使えないままでした。ユーザーからの要望に応える形で、Office製品においても「Ctrl + Shift + V」を「テキストのみを貼り付け」のショートカットとして実装する動きがありましたが、これが実現されるまでには時間がかかりました。

特にWordでは、このショートカットが「書式のみを貼り付ける」という操作に割り当てられていたため、ユーザーにとって混乱の原因となっていました。

この遅れの背景には、Office製品の複雑な書式設定の仕組みと、既存の機能との整合性を保つ必要があったことが挙げられます。

しかし、ユーザーの作業効率を考慮し、他のアプリケーションとの一貫性を重視することで、2023年3月にインサイダー版においてはOfficeでも「Ctrl + Shift + V」を「テキストのみを貼り付け」のショートカットとして採用することになりました。

▼参考リンク
「Microsoft Word」にも書式なし貼り付けの[Ctrl]+[Shift]+[V]キー

マイクロソフト365インサイダー版の新しいショートカットキー

インサイダー版では、以下のショートカットキーが追加されました。

  • テキストのみ貼り付け: Ctrl + Shift + V

  • 書式の貼り付け: Ctrl + Alt + V

  • 書式のコピー: Ctrl + Alt + C

これらのショートカットキーは、テキストのみを貼り付ける場合や、書式設定をコピー・貼り付けする場合に便利です。特に、書式のコピーは、同じ書式設定を複数の箇所に適用したいときに役立ちます。

インサイダー版のショートカットキーを設定する方法

インサイダー版のショートカットキーを使用するには、以下の手順が必要です。

  1. Wordを開き、「ファイル」タブをクリックします。

  2. 左側のメニューから「オプション」を選択します。

  3. 「リボンのユーザー設定」タブをクリックします。

  4. 「ショートカットキーのカスタマイズ」ボタンをクリックします。

  5. 「コマンド」ボックスに「PasteTextOnly」と入力します。

  6. 「新しいショートカットキー」ボックスに、Ctrl + Shift + Vと入力します。

  7. 「割り当て」ボタンをクリックします。

  8. 「OK」ボタンをクリックします。

従来のショートカットキーとの比較

従来のショートカットキーと比較すると、以下の点が変更されています。

$$
\begin{array}{l:c:c}
操作 & 従来 & インサイダー版 \\ \hline
テキストのみ貼り付け & なし & Ctrl + Shift + V \\
書式の貼り付け & Ctrl + Shift + V & Ctrl + Alt + V \\
書式のコピー & Ctrl + Shift + C & Ctrl + Alt + C
\end{array}
$$

インサイダー版では、テキストのみを貼り付けるショートカットキーが追加され、書式の貼り付けと書式のコピーのショートカットキーが変更されています。これにより、テキストのみを貼り付ける操作がより簡単になり、書式の貼り付けと書式のコピーの操作がより明確になります。

おわりに

Wordでテキストのみを貼り付けるショートカットキーを設定することで、作業効率を大幅に向上させることができます。特に、頻繁にテキストを貼り付けるユーザーにとっては、非常に便利な機能です。

この機能は、Google Docsからの逆輸入という形で、MicrosoftがOffice製品に導入しました。これは、テクノロジー業界におけるオープンイノベーションの良い例となります。

競合他社のアイデアを取り入れ、それを自社の製品に適応させることで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができるのです。このような取り組みは、ソフトウェア業界全体の進化に貢献しています。

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それでは!

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