万年筆履歴書 11本目 手帳に合う万年筆 パイロット キャップレス デシモ 須磨離宮ローズ
筆記具として万年筆を取り入れたのは2012年。
そのころはソニープラザで買ったスペイン製のリングノートにほぼ日オンライン購入特典の三色ジェットストリームを引っかけて持ち歩いていた。
なぜせっかく買った万年筆じゃないのかというと、万年筆は持ち歩き事故が多かったのである。
キャップ式の万年筆は、ペンホルダーに挟んでいると、いつのまにか、キャップが緩み、キャップだけを残して本体が鞄の底に落ちていた。
万年筆ユーザーなら誰もが一度は経験する出来事じゃないかな。
しっかりキャップを閉めない私が悪いのは判っている。でもどれだけ注意しても、ついうっかりということがあり、これで何度鞄をだめにしたことか。
運が悪いとすっぽ抜けて地面に落として気付かずそれっきりということも。幸い私は紛失したことはないけれど。
そこで思いついたのが、手帳用1本ペンケース
キャップが外れても本体が落ちなければインク漏れの惨事は防げるのではないかと考えた。
適当にレザーを切り出して作ったのがこれ。
これに購入5本目の台湾製TWISBダイヤモンド580を挿してあちこち持ち歩いた。持ち歩きすぎて、壊してしまって、インク大爆発した話はまたいつか。
ニブを剥き出しにしてしまったら、インクが溢れる、もしくはペン先にインクが固まって書けなくなる。
万年筆とキャップは切っても切れない関係なのだ。
と諦めていたら、ばっさりと関係を断ち切ってしまった万年筆があった。
それがパイロット社製のノック式の万年筆キャップレスとキャップレスデシモ。
キャップレスとは
キャップレスは言葉の通りキャップが無い。
ノック式ボールペンのようにカチッと思いついたときに尾軸のノックパーツを押して、本体に収納されたペン先を出して使用する。
謎の技術でキャップなしでもドライアップしない。
一ヶ月使用しなくても、ペン先を出したらスラスラっと書けた。気密性がすごいのだ。
唯一の心配はうっかり、ノックを押してしまってペン先が出てしまうという事故。かれこれ三年持ち歩いていますが、インク漏れ事故は一度もない。
キャップレスは手帳に差し込んだまま、安心して持ち歩ける。
鞄がインクまみれになることも、キャップを残して本体を落としてしまうと言う事故もない。
ボールペンのようにサッと出して、さらさらと書くことができる。
手帳用万年筆としてお勧めの逸品なのです。
えっじゃあボールペンでいいじゃん?と思うよね?
ボールペンのように書けるけど、万年筆なのだ。
キャップレスのニブはラミーやKAKUNOのなどのスチール万年筆と違って、
柔らかくしなやかで、文字幅を変える万年筆らしい筆記ができる。
素晴しい。
わたし、お世辞にも字が上手い方ではないのですが、キャップレスで書いた文字は強弱が付くので、綺麗に見えるし味わい深い。
つまり書いていて楽しい。
下手だけど。
キャップレスとキャップレスデシモの違い
キャップレスの購入を検討するときに最初に戸惑うのが
キャップレスとキャップレスデシモの違い。
通常版におけるこの2種の違いは単純に太さです。
最大径13.4mmのキャップレス
最大径12.0mmのキャップレスデシモ
男性は太めのキャップレスの方が握りやすいかと。
価格によって、ニブの素材、トリムカラーが違う。
わたしが欲しいと思ったのは
ペン先18K EF、太さはデシモ、ゴールドトリム、カラーはピンク、
でした。
この条件に合うキャップレスデシモは通常版に無い。
だから辛抱強く待ちました。
自分好みの限定版が出るのを。
平成最後の年、この条件にぴったりと合ったキャップレスデシモが発売された。
キャップスデシモ、須磨離宮ローズゴールドトリム
関西の文房具店、ナガサワ文具センターからオリジナルモデル、神戸の須磨離宮のバラ園をイメージしたカラー キャップレスデシモ 須磨離宮ゴールドトリムを限定発売するとの発表が。
予約開始日に電話して確保。
平成30年4月にわたしは希望通りのキャップレス11本目の万年筆を入手することができた。
以降、わたしの手帳の相棒はずっとこの子。
胆嚢手術で入院したときこれで手帳にメモを記し、手術同意書も書いた。
キャップレスの限定は一期一会
キャップレスは、企業コラボが多い万年筆です。
多彩なカラーの限定キャップレス、キャップレスデシモが毎年発売されています。
企業コラボは発売本数が少なく、またコレクターが多いので発売情報を得た時には予約で完売という事がザラの人気万年筆です。
自分好みの1本を見かけたら、二度と巡り会えない可能性大なので、是非ご検討を。
昨日つぶやいた能率ゴールドキャップレス。
推しポイントは
・通常版に無いマットブラックとゴールドのコンビトリム
・本体の幾何学模様(キャップレスは謎の高技術ラッカー塗装が多い)
・ニブがEF(限定のキャップレスはFニブが多く、EFは少ない)
特別感が溢れています。しかもシリアルナンバー入り。
格好いいなぁ。
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