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春ねむりを殺す気でいた日を終えて


物騒なタイトルすみません。
まず、大前提にめちゃくちゃ大好きです。

9月5日(月)西永福JAMにて、
梅星えあ1st EP Release Party
春ねむりさん&破滅ロマンス2マンライブ『助演女優賞』開催致しました。


Ba.RY・Vo.梅星えあ・Dr.元帥くん・Gt.スーパーさったん



今年1月に一本やってから、音源やMV『WEB iDOL』などの制作期間に入り、約8ヶ月ぶりのライブ。


ほぼラブレターのオファーを受け取っていただき2マンライブが決定した時、RYと二人で「やばいね」となっていました。語彙力の欠落。
各々でも二人でもライブに足を運んでいたアーティストと同じステージに立つ日がくる。高揚しないわけがない。

このわくわくがピリピリに変わったのは9月5日まで破滅ロマンス毎週日曜日配信での春ねむりさんとのコラボ回。
お互いに質問し合う楽しい時間の終盤、質問じゃないんですけど、とおいてから「春ねむりより良いライブするって気持ちで来てほしい」とねむりさんに言われました。
配信が終わった後、好きな人と2マンできる!夢が叶う!いっぱい大好きを伝えるぞ!というハッピー脳は困惑していました。

私はブッキングや他のバンドの企画の時は、
「全員殺す」という脳です。言い方が酷いですがそこには悪意はないです。
ほぼ誰とも話さないし打ち上げにもほぼ参加しないけどフェスで何十組いる場合でも対バン相手の音源やMV、普段のSNSなど全て把握していきます。
好きだったら好きですとちゃんと伝えます。
その「好き」で進めたり、あるいは踏みとどまることができたりする可能性を自分自身が知っているからです。

私がライブをすると決めたら、ありがたいことに私のライブに行こうと決めた誰かがいる。
その日のために予定を合わせて、先生、家族、上司、先輩、友達とか誰かに頭を下げたりするかもしれない。バイトや仕事を今のうちに終わらせるぞと無理するかもしれない。学校を早退したり休んだりするかも。チケットやグッズを買うために、交通費のために好きな何かを一個でも我慢するかもしれない。
どこに何があるかわからない知らない街のことを調べて、嫌いな電車に乗って、嫌いな人混みをかき分け歩いてきたつま先の前に、ようやく私が立つ。
私はその誰かに「来た甲斐があった」と当然のように思って欲しい。
ライブという何十分間で外の世界とは別の世界を構築する。



必ず終わりのくる限りある時間の中で、私を選んでくれた誰かを絶対に私が一番愛す。
私の音楽を聴きに来たわけではない人すらも、何となくでも目の前にいてくれる以上は私とあなたが交差した地点の尊い関係。
もう交わることはないかもしれない。
だから私が一番愛す。
「全員殺す」は「私が愛す」です。


春ねむりさんの音楽が好きだからこそ同じステージに立てるからこそ、私は私の音楽を、世界を構築しなければ不誠実だ。
9月5日という何でもない平日を、一緒に特別に変えることを決めてくれた気持ちを、ファンではなく音楽をやる人間として咀嚼するべきだったと反省した。
次の週のリハスタで「ちょっと今までふわふわしてました。春ねむりさんを殺す、気持ちでいきます、改めてよろしくお願いします」
RYとサポートメンバーDr.元帥くん、Gt.スーパーさったんに伝えた。

毎度のことながらライブ前は気が立っていて、
毎週日曜日配信最終日、ライブ前日の4日。
配信前にRYがEP『助演女優賞』を流してくれようとしたんだけど「自分の曲聴きたくない!!!WANIMAにして!!!」て言ってた。
どんな情緒でWANIMAリクエストしてんの。
その後、物販の準備してる時も「前向きなこと歌ってるのは嫌だ!!!エロいやつだけにして!!!」も言ってた。
WANIMAに何を求めてるんだ、私は。


ライブ当日。
たくさんのお花ありがとうございます。

これが6個!!!!!!
きいさんありがとうございます♡


大きなスタンド花は青い薔薇...💙


サポートメンバーのDr.元帥くん(いつかの空蝉)
Gt.スーパーさったん(IRIS MONDO)の他、
協力してくれた方々を紹介させていただきます。

撮影:夕


スタッフとして動いてくれたナガタトモヤ
元・破滅ロマンスのギター。
リハから見てくれて私の身の回りのことかなり気遣ってくれた。元々、気回る方だけど私に向けられることはなかったのでなんか不思議だった。
あと誰よりも先にオリジナルドリンク飲んでた。
OLになりたかった(仮)にしてた。

リハの様子


もう一人、中川さん
「いっぱい売るぞ〜。私の役目だから」て言ってくれた。かわいい。コンビニ、フロア、楽屋といったりきたりして動いてくれました。チェキ撮影も上手でお客さんも喜んでくれて本当に助かりました。
今まで何から何まで基本私一人でやってたので今回、頼ってよかったです。
二人ともしっかり者で頭がいいので安心してまる投げして私はライブに集中できました。

映像カメラマンのKAZくん
スペースシャワーTVでのレギュラー番組、様々なアーティストのドキュメンタリー、ライブ映像を手掛けている人です。
破滅ロマンス自体ちゃんとしたライブ映像を一回しか撮ってもらったことがない上に、今回普段メジャー級の方々を撮ってる方にお願いしたのでKAZくんもアガれるライブしないとな〜て思いました。
楽屋裏の様子も撮ってくれた。
私以外の人にも何か聞いたりしてくれてた。
春ねむりさんも撮ってくれてました。
映像楽しみ。


ヘアメイク、土橋くん
今まで破滅ロマンスのMVほぼ全部いる。
とにかく仕事ができる。
O.A.梅星えあは編み込みポニーテール。
破滅ロマンスはめちゃくちゃ動くので巻き下ろしでお願いした。
前髪はしっかりと固定してもらったけど私の激しさが上回ってぐちゃぐちゃになってしまった。

ポニテ
リボンもこむぷれっくす。



そして、西永福JAM破滅ロマンス担当のてしまち
EP『助演女優賞』をイメージしたドリンク5種の提案したとき、多くてしんどいかなって言ったら「全然大丈夫だよ!なんでもつくろ!」と言って一緒に考えてくれた。

¥100+バニラっていうのをどうしてもやりたかった


終演後に知ったんだけど、開演前に楽屋に「5分押しで〜」て伝えにきてくれたとき私の態度が悪かったっぽくて「私何かしたかな...」と思わせてしまったらしい。
本当にライブ直前とかイラつきとか昂りがやばいのでめちゃくちゃ無意識だった。本当に違う人みたいだと自分でも思う。ごめんなさい。
楽屋裏の私みたら好感度下がります。
配信用の手持ちカメラもてしまちです。
インターネット越しのみんなに向けたレスも抜いてくれててよかった。
照明もバチバチでさすが西永福JAMでした。

以上、携わってくださったみなさんです。

オープニングアクト、梅星えあ
弾き語りでステージに立つのは一年ぶりかな。
春ねむりさんはもちろん、破滅ロマンスも超える気迫で参りました。
開演前に楽屋に届いた花束はジャズコの上に置かせていただき、破滅ロマンスのグッズも手がけてくださっているきいさんから届いた沢山の薔薇から赤を一本ステージに上げました。


『現代暗黒童話』と名付けたSEはナガタトモヤ作曲。
ダークファンタジーがテーマです。
終盤、ある二つの物語を機械的な声で語ってます。
まだネタバレしないでおきます。
-さよなら愛せなかった、世界。-
皮切りに私の世界を創り出します。
よくギタリストが床に倒れ込んで掻き鳴らすのを「感情だ!ギターが叫んでいる!」とみてたけど自分もあんなことになるとは思わなかったです。



愛しの春ねむりさん。
破滅ロマンスをイメージしたネイルにしてきてくれた。
ギラギラでかわいい。蝶々は絶対だったそうです。
すごく嬉しい。
リハから地響き、最早工事に近い爆音。
あとから聞いたらジェット機と同じくらい?それ以上?のデシベルだそうです。
破滅ロマンスも音でかいっぽいのでお客さんの耳を心配せざるを得なかったです。

ご本人のツイッターから
嬉しくて保存しました

衣装を着替えて、私も春ねむりさんを観にフロアへ行きました。

かっこいい。
やっぱり春ねむりはかっこいいです。
そして強くて、綺麗。
痛みや消えていったものたちを肌で感じた人間だからこその生命力を感じます。
とはいえ、私は春ねむりさん自身のバックボーンは半分も知りません。
でも音楽で感じ取りたいから掘り下げるべき部分ではないとも思っています。
知りたいけれど、知りたくないというか。
私に向けられた音楽であってほしいからこのままでいたい。

梅星えあの三曲目『make up!』の歌詞について
MCで触れていただきました。
「強くなるしか手札がないライフ」
言葉を大切にしている方。
よく聴いていらっしゃると思いました。

アルバム『春火燎原』の中で『あなたを離さないで』が一番好き。
これを聴くまでフロアから動かないと決めていました。聴けてよかった。

春ねむりの音楽が私の身体を打つ。
射つ。
撃つ。

あと数十分後。
破滅ロマンスでこの愛おしい音楽を超える。
心は蒼く燃えていた。
私はフロアをあとにした。



破滅ロマンス

なんだってできるから、
さらに“変身”した、とだけ。
みんなもあれを変身と呼んでください。



終演後。
春ねむりさん陣と破滅ロマンス陣で、
一杯だけ乾杯をした。
勝ち負けはない。
殺した、殺されたもない。
ただ、楽しくて美しい夜だったとお互いに思えた。


私はこのnoteをキャバクラで書いている。
9月5日とは違う化粧を心に塗った。
目元にたっぷり乗せたホログラムを思い出している。
薄暗いシャンデリアの下、私を照らしたスポットを思い出している。
ピンヒールが床を叩く音と笑い声に包まれる空間の中で、安心できる拍手と、静寂の中で君の啜り泣く声を思い出している。


愛し愛される夜が再び来ますように。
それまで、音楽と呼吸を続けられますように。



同じ時間を過ごしてくれた全ての人へ、
ありがとうございました。

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2022.09.05 西永福JAM

梅星えあ1st EP Release Party
春ねむり&破滅ロマンス
2man LIVE『助演女優賞』


⧉⳻ 配信アーカイブ ⳺⧉
2022.09.19 23:59 まで


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