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抽選で商品券などが当たるアンケートの期待値を時給換算してみる

ネット広告やメールなどでよく「アンケートに回答すると抽選で300名様に1,000円分のAmazonギフト券プレゼント!!」のような抽選で商品券などが当たるアンケートを見かけることがあります。

このようなアンケートはお得なのかどうか、期待値の観点で考えてみたいと思います。

期待値を計算

例に出した「アンケートに回答すると抽選で300名様に1,000円分のAmazonギフト券プレゼント!!」について考えてみます。
こういうアンケートは回答にかかる目安時間が書かれていることが多いです。
今回、アンケートにかかる目安時間は5分とします。

期待値は「確率変数(ある出来事が起きた時に得られるスコア)× 確率(その出来事が起きる確率)の和」で求めることができます。

上記アンケートに600名が回答した場合の期待値を計算してみます。

0 × 300 / 600 + 1,000 × 300 / 600 = 500円

参加者の半分が当選するので期待値は500円になります。
アンケート時間は5分なので、時給換算すると500 × 12 = 6,000円となります。
時給6,000円であればかなり良いですよね。積極的にやりたいです!

ただ、ほとんどの場合は上記のように半数が当たるような設計にはしていないと考えられます。
100人に1人や1,000人に1人、規模が大きいものであれば1万人に1人くらいかもしれません。

では、それぞれ計算してみます。
100人に1人の場合
1,000 × 1 / 100 = 10円
時給: 10 × 12 = 120円

1,000人に1人の場合
1,000 × 1 / 1,000 = 1円
時給: 1 × 12 = 12円

1万人に1人の場合
1,000 × 1 / 10,000 = -0.1円
時給: 0.1 × 12 = 1.2円

100人に1人のパターンでも時給で聞いたら誰もやらない金額になりました…
大抵の場合はこのようにかなり低い期待値になると思われるので、ぱっと見の金額に釣られない方が良いですね。

期待値の観点でお得なアンケートとは?

上記より抽選確率が下がると期待値はどんどん下がっていきます。
このことから期待値の観点で考えるべきは抽選確率です。
母数を正しく把握することは難しいと思いますが、どれくらい参加しそうかイメージして計算してみましょう。
もらえる金額によりますが、1/100くらいになると期待値観点では厳しい数値になると思います。
一方、必ずもらえるものや先着○名などは回答する価値がありそうです。

また、期待値の計算には出てきませんが、時給計算するときにアンケートの想定回答時間が大きく影響します。
期待値が50円だとしても1分で回答が終わるなら時給3,000円となります。

まとめ

アンケートは返礼品の有無だけではなく、サービスへのフィードバックなどの役割もあると思うので期待値だけでは測れないと思います。
私も気に入っているサービスのアンケートなどは返礼品がなくても回答することはあります。

ただ、インターネット上では返礼品で釣っているアンケートをよく見かけるので、期待値を一つの基準として活用してはいいかがでしょうか?


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