GRAVITYに漂う
2020年12月17日にリリースされたGRAVITY。
仮想宇宙の創造主である公式は優しいSNSを謳い、GRAVITYという仮想宇宙に生まれる新たな星々はその優しさを求めてやってくるのだという。
宇宙はヤバい。
果てしなくデカイし、たくさんの星がある。
ヤバくはあるけど優しさはあるんだろうか。なんとなく冷たいイメージだけども。
GRAVITYで漂うハンバーガー
星たちはマスクをしたり被り物を被ったりしたヒトのイメージを用いて、デブリを吐き出している。
GRAVITYは仮想の宇宙。
最近新しくなった「探索」モードは我々地球人が思い描く二次元的な宇宙の姿をして、中規模の星を作り、ヒトの形をした星たちを収容するというよく分からないことをしている。
SNSを宇宙に見立てている。
GRAVITY、優しいんかい
地球にある小さな島国で生まれた巨大なネット掲示板。
青い鳥が呟きまくるSNS。
そこで学んだことがいくつかある。
・半年はROMること(掲示板)
・自身を特定できる情報を書き込むことは死を意味すること
・ネットに入り浸るやつの言うこと書くことは半信半疑で聞く必要があること
・IPアドレスやアカウントを変えて書き込んだところでいつかバレること
・炎上したやつは↑のように転生しても一生悪事を晒され続けること
雑にまとめると、
ネットってあまり優しくない。
「だからこそ、優しい世界を作ろうと言うのだ。私はッ」
GRAVITYは言うかもしれない。
しかし、器であるSNSというサービスがいくら優しくあろうとしても、そこに棲まう者たちの中には優しくないやつがいる。
かもしれない。
生まれる星たちについて
私がGRAVITYに漂い始めたのは3月からだったので、サービス開始直後の雰囲気は存じ上げない。
ただ、3月から漂っているペーペー星にも分かることがある。
最近の星たち、様子がおかしい。
しかもそのおかしさ、どこかで見たようなおかしさである。
5月頃まではかなり緩い雰囲気で、それこそ星々が意識しあっていたのか流れる画像も「空・飯・動物・風景」ばかりだったと思う。
9月現在、LINE・メッセ晒し。飛び交う自撮り。出会い目的。若い女の病みに群がる「どしたん話聞こか」の丁寧語版。
私は善良な星である為スクショを保持などはしていないが、バカッターならぬバカビティーの出現も確認している。人様に迷惑をかけていないからと言って、公共の場でふざけてはいけない。
そろそろ宇宙戦争が始まるのではないかというところだ。
そして、バズり狙い投稿が纏う微妙なクオリティ。
この微妙さを「優しさ」と表現しているのかもしれないが。
微妙とはなんだと言うと
『TwitterやInstagramなどでは目立とうにも目立てないレベル。ネームバリューも無し。しかし承認欲求だけは人一倍ある為、まだバズりの先人たちがいない場所に先回りしていいねされたいのが透けて見える』
という微妙さである。
勿論私もそういうプチバズりを狙う時はある。
部屋をおしゃれにしたるか、というやつ。
一番伸びた投稿。
どうしても見せたかった。
私自身も変な優しさに甘えてプチバズりを狙う承認欲求マンだが、それを上回るのがめーちゃくちゃめちゃくちゃ増えている。
いつの時代も人は承認されることにより自己肯定感を養うことができる、とかそうでもないとか。
私も常識的な範囲内で養いたいものだ。
GRAVITYで伸びる投稿まとめ
・マッチングアプリの愚痴
・LINE、DM、メッセ晒し
・#質問したら誰かが答えてくれるタグ
・↑で今自分が触っている機械で簡単に調べられることを聞く
・アホな失敗を撮った写真
・女垢で身長体重容姿を書き連ね「こんな私でも彼氏できますか🥲」からの男垢コメ稼ぎ
こんな感じの投稿で割と簡単に伸びる。
やさしいせかい。
ここでちょっと疑問に思う気持ちを大切にしたい。
GRAVITYは本当に優しいのかって。
しっかり書くと
『GRAVITYにいるニンゲン、皆優しいと思ってなんでも書いてて大丈夫か』
画面の向こうにいるナニカ
小学生の頃、ドラえもんのまだ見ぬマル秘情報を求めて検索しまくっていたらブラクラを踏んでチビったことがあった。
それ以来、基本的にネットのやつらのことは信用していない。ドラえもんで釣るなんてロクなやつじゃない…画面の向こうにはヤベーやつが沢山いるんだと。
下手なことをしたら死。
それくらい怖いところだと。
このインターネットへの恐怖は、今も誰しもが持っていて損はないものだと思う。
今、ネットで楽しくやってるアナタは善人だとしましょう。
でもだからと言って、画面の向こうにいるナニカも善とは限らない。
優しい言葉をかけてきたナニカ。
しかし実はアナタをよく思っておらず、アナタの超パーソナルな情報を全て保存し、万が一アナタが炎上した際にガソリンのようにその情報をばら撒くナニカかもしれない。
そんな得体の知れないナニカが、GRAVITYにフワフワ浮いていたら。
インターネットに優しさを求めるというのは難しい。
職場や学校、近所付き合い。家族や恋人でさえ、目の前にいるヒトのことが全てわかるわけがない。優しいかどうかなんてわからないし、求めて得られるものでもない。
ならインターネットだなんて尚更ではないか。
わかるのはアイコンとHNのみ。表情や声色から読み取れる情報すら無いナニカに、優しさなんて求めていいのか。
GRAVITYの優しさを見ていると。
Twitterなどでは荒れそうなことをしても「ここは優しい場所だから」と無理矢理肯定する。
投稿者が非難されることは滅多にない、寄り添ったフリの無責任な赦し。
それ、本当に優しいのか。
年齢や経歴なんていくらでも偽れるGRAVITY。
そこで何でも垂れ流し。
正直、アナタが属するどの集団よりも信用ならないと思う。GRAVITYって。
そこでやれホテルでふざけてみただの身内の逮捕だの中絶だの不倫だの、垂れ流して大丈夫なのかって。簡単に身元割れる現代でさ。
…全て嘘かもしれんから、忠告とかしたことないけど。
オフで大っぴらに言えないこと、ネットでは殊更に言わない方がいいよね。
おいでよ、偽りの優しさまみれな宇宙
GRAVITYを通じて、ネットやSNSの使い方を考える機会が増えた。
それはユーザーの質や投稿の質だけでなく、GRAVITYがかなり密な交流を可能としている特徴があるから…というのもあるだろう。
複数人での通話、特定の話題で集まるコミュニティ、ランダムにマッチングされる通話…mixiとTwitterとマッチングアプリ足して10で割ったみたいなところか。
今GRAVITYを勧めるならこんなヒト。
・TwitterやInstagramではバズれないから新たな地でプチバズを狙いたい
・異性同性問わず誰かと通話したい
・あわよくば出会いたい
・傷の舐め合いをしたい
・どんなにチョケてもやらかしても赦されたい
我ながら最悪な勧め方。
かなり偏った見方なので参考にはなりません。
GRAVITY嫌いではないです。
寧ろ好きな方。
ただ長年厄介オタクをしていた為、つい好きなものの抱える問題みたいなのを語りたいだけです。
運営に求めるとしたら、とにかく立ち上げ時に表示されるページを選ばせてほしい。
話題の投稿、だいたいしょーもないかまちょなので…せめて美しい風景や可愛い動物か飯の画像を出してくれ。
今のところ大きな問題などは起きていないみたいだし、このまま細々と続いて欲しいです。
あまりユーザーは増えてくれるな、これ以上増えたら本当に宇宙戦争が始まりそうだから。
ではまた、GRAVITYで漂います。
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