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自分のことが嫌いだった。でも本当に嫌いなのは太っている事でも小さい爪でもなかったんだ。

自分のことが嫌いだった。
昔、噛み癖があったせいで小さくなった爪、人より少し太っていること。言い出したら溢れでてきそうなくらいある。

でも、今私は自分のことが大好きになったのだ。
でも、爪が大きくなったわけでも、痩せたわけでもない。

私が一番嫌いだったのは、コンプレックスを抱えた自分を愛せない心だった。

私は60キロ〜75キロくらいの体重の期間が長い私は「太っている」と冗談でからかわれることがすごく多かった。そのたび私は明るくひょうきんに笑顔で返事をしていた。
空気を壊すことが嫌だった。人に嫌われたくなかった。

そんな私に彼氏ができた。私のことを面白いと全肯定してくれる人だった。彼と付き合い、私は幸せ太りなのか、ますます太った。彼はそれでも私のことを可愛いと言って、私が人生最大に重い体重になった時にプロポーズをしてくれて結婚した。

私はこのことがきっかけで、嫌いな自分なんかでも、愛してくれる人がいることを知った。自分のことが可愛いと思えなくても、彼は私を可愛いと言ってくれている。

それ以上何が必要なのだろうか。

自分を好きになる努力を始めた。

私はコンプレックスをいじられたら「そういうのはやめて欲しい」と言おうと決心した。
実際には、なかなか言えなくて「も〜、やめてよ〜」みたいな軽く嫌がっている感じにしか言えなかったけれど。そして、それでやめてくれなかった人とは、連絡をとるのをやめた。私にとって、その友達は大切な人ではないとわかったからだ。

SNSに綺麗になりたいと宣言して、努力の様子を投稿することにした。
「太ったから」と諦めていたファッションやメイクを研究したりした。

「着痩せするにはAラインのワンピースを着れば良い」と一概に決めつけて、そればかり着ていた私だったけれど、勇気を出して人に感想を聞いて見たら「そのワンピース、より太って見えるかも」と教えてくれた。そして、ベルトを使ったりアイテムを着合わせたり、髪型を工夫したりして少しずつおしゃれする楽しさを取り戻していった。

メイクも、高校生の時にメイクして以来、勉強をしたことがないことに気が付いた。メイク系Youtubeを見て何度も練習した。特にコンプレックスのあった人中(鼻の下)が長いことを、メイクで短く見せるテクニックがあることに驚いた。

SNSにはコメントがいくつかついた。食事の投稿にアドバイスがつき、その投稿してくれた子と一緒に体に良い調味料を買いに行ったりした。そして彼女は私のことを、面白くて好きだと言ってくれた。新しい友達ができた。

小さい爪にはネイルをした。ドキドキしながらネイルサロンに行くと優しいネイリストさんが迎え入れてくれた。ネイルサロンってもともと綺麗な爪の人がいくイメージだったから不安だったけれど、ネイリストさんは私の爪を本当に綺麗な形に整えてくれた。

毎日が楽しい。毎日笑えている。だから私は自分が好き。

私の爪は相変わらず小さくて、体型も痩せてはいなくて。けど私は自分のことが大好きになった。旦那さんがいてファッションやメイクを楽しんで、自分を大事にしてくれる友達と遊んで。毎日が楽しい。本当に楽しい。

コンプレックスって、本当に苦しい。でも、このコンプレックスがなかったら私には大切な人の存在も気づけなかった。コンプレックスは前に自分を前に進めさせてくれる。そして小さい爪もこの体も時に魅力になるのだ。

だから私は私として幸せに生きて生きたい。

はまゆっこ


読んでくれて嬉しいな。ありがとう!