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頑張れなくなったあの時の自分を振り返って

大学院修士一年の時、どうしようもなく調子を崩していた時がある。
最初はよくわからない体調不良だけだったが、半年くらい続いた後、それがメンタルにまできてしまい、電車に乗るとパニック発作みたいなものを起こすようになってしまっていた。

それが秋から冬にかけてだったのだけど、その時期は春先に申し込んだ学会の本番発表、学内の中間報告会、就活など諸々のイベントと重なってしまっていた。
しかもその頃、おばあちゃんが亡くなって、さらに気持ち的にどん底だった。

それでも最初の方は、目の前にあるたくさんのやることが一つずつ片付いていけば、きっと精神的にも上向いていくはずだ、今がこんなに辛いのは忙しいせいなんだと思って頑張れていた。
でも一つ、二つとやることが終わっても、ちっとも体調は良くならないし、精神的にも辛いままだった。

そんな中で、とうとう頑張ることができなくなった。頑張りたくないと思った。
体調が悪くて、感情も沈んでて、亡くなったおばあちゃんのことを考えるたびに無性に悲しくなって。
やることはまだあるのに、頑張りたくないとしか思えない自分が辛くて泣いてしまったこともある。

そんな時に、出会った一つの言葉を今でも覚えている。

頑張れてないって
頑張れてるよりすごく苦しいはずです
でもそれってわかんなくて
「逃げてるように見える」
「サボってるように見える」
って思われることもあるはずです
だけどそういう人が近くにいたら
『この人今、たたかってるんだ』
って1人でも思ってくれるだけで
その人は救われると思います

SEKAI NO OWARI 深瀬さん

僕はそれまでの人生で、「頑張ることが辛い」と思ったことはあっても、「頑張りたくない、頑張れない」と思ったことはなかった。
そして、頑張らない自分を認めてあげようと思うこともなかった。

体調が悪くて、精神的にもキツい日に、早い時間に研究室からコソコソ逃げるように帰る自分が辛かった。
だけど、この言葉を見て、頑張りたくなくて、何も頑張れていない今の自分が、ちょっとでも認めてもらえたようで嬉しかったことを今でも覚えている。

あの時に比べて、体調が少しずつ戻った今、また僕は自分自身に頑張りを求めてしまっているようなところがある。
頑張れないときに頑張らないこと、そんな自分をきちんと認めてあげられる人はとても強い人だなと思う。
自分を幸せにできるように、自分自身もそうなりたい。

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