見出し画像

高いパフォーマンスを”再現”するには

これからのキャリアを考える上で欠かせないのは”自分を知る”ことである事は皆さん共通の認識かと思います。

では、”自分を知る”とは何なのでしょうか?

1つは自らの指向性を知る、と言うことです。この中のひとつが以前の記事でも少し触れさせて頂いた”自分が(人から評価されなくても、期待されていなくても)ただただ夢中でやり続けてしまえることを知る”ということです。

以前の記事はこちら↓

今日は少し違った視点から”自分を知る”ことを考えてみたいと思います。それは”自分が上手く行く時とそうでない時の傾向を知る”ということです。


キャリアを考える上で多くの人が見落としていること

僕は仕事柄、様々な人のキャリアの相談に乗らせて頂く機会がありますが、”自分が何をしたいか”や”何をしてきたか”には興味があっても、”自分が上手く行くのはどの様な時か”という”自分の勝ちパターン”を語れる人は実はあまり多くありません。

人生は山あり谷あり。

上手く行く時もそうでない時もありますし、目標を描いた時とは環境が大きく変化することも往々にしてあります(というより描いた時と同じ環境で物事が進むことの方が稀だと思います)。

つまり、”自分の勝ちパターン”を知ることはどの様な環境変化が起こっても自分のパフォーマンスを発揮できるという意味において、やりたいことを設定するのと同等の価値があると思うのです。

今日は1枚のシートを使ってそれを考えてみたいと思います。シンプルなシートですが気づけることは色々とあると思います。

なお、このシートは今回無料でプレゼントをしたいと思います。記事の最後にプレゼント方法を記載していますので、興味のある方がいましたらぜひ使ってみてください。

充実度曲線_1枚目

上半分は「充実度曲線」と言われるものです。自己分析によく使われるフレームですので、就活の時などに書いたことがある方も多いかと思います。自分の”勝ちパターン”を知る土台となりますのでまずはここから書きたいと思います。

上から順にいっしょに埋めていきましょう。


1:「年齢」欄を埋める

まずは、一番上の「年齢」欄を埋めてください。何歳から始めても、間隔を何年ずつにしてもOKです。
※今の自分の年齢を右端から2-3番目辺りに置いておくとこれから先数年のことも考えられるので良いと思います

年齢

2:各年齢であった出来事を書き出す

できたら、今度は各年齢で起こった出来事を吹き出しで記入していきます。それぞれの出来事がプラスかマイナスかは意識しなくて大丈夫です。とにかくどの年齢でどんな出来事があったかを書き出していきます。

出来事

3:充実度曲線を描く

続いて、今書いた吹き出しを見ながら縦軸の真ん中を充実度が±0、そこより上が充実度プラス、下が充実度マイナスとして、充実度曲線を描いていきます。吹き出しの位置は微調整してください。

充実度は、主観的な視点で描いていきます。僕の場合だとこんな感じです。

曲線

尚、右斜め上に向かって伸びている点線は「人生は同じことが起こっても(過去の経験がある分)少しずつ積み上がっている」ということを表すただの補助線ですのであまり気にしなくて結構です。

充実度曲線から分かること

これで前半は終了です。この段階で分かることも沢山あります。

1つ目は「何とプラスとし、何をマイナスとするかはその人の価値観を色濃く反映している」ということです。

同じ出来事だったとしても、それをプラスと捉えるかマイナスと捉えるかは人によって異なります。「〇〇大学に受かった」という事を人生の成功体験として捉えている人もいれば、それを挫折体験と捉えている人もいます。

2つ目は「上がれば下がるし、下がれば上がる」ということです。

これだけ聞くと「そんなの当たり前だろ!」という話かもしれませんが、多くの人は”挫折しなくなる人生を期待して”自己啓発やメンタルトレーニングをしようとします。「どうしたら私もあの人みたいに毎日楽しく生きられるようになるのだろう」「どうしたら自分も成功を手にし続けられるのだろう」と。

ただ、その考え方は根本から間違っています。

一見上手く行っているように見えるあの人だって、多くの挫折体験をしています。毎日笑って過ごしているあの人だって、沢山の悩みと向き合いながらそれを乗り越え続けています。

大切なのは”マイナスが起こらない人生”ではなく”マイナスは起こる前提で、それと向き合い、素早く立ち上がること”にあります。

では、今度は下半分を埋めてみましょう。

4:人生のトップ3とワースト3の出来事を書き出す

ステップ3で描いた曲線を見ながら、自分の人生トップ3の出来事とワースト3の出来事を書き出してみます。

トップ3、ワースト3

5:上手く行っている時とそうでない時の傾向を書き出す

人生の充実していた時期トップ3とワースト3の状態を3つの側面から丁寧に分析していきます。

勝ちパターン、負けパターン

1つ目は精神状態。自分自身にどんな言葉を投げかけていたか。目の前の出来事とどう対峙をしていたか。精神的にゆとりはあったのか、なかったのか、それはなぜなのか。それらを分析し、書き込んでいきます。

2つ目はスキルや能力の状態。目の前の出来事に対峙するにあたって十分なスキル・能力は備わっていると考えていたのか、そうではなかったのか。そうではなかったとしたらそれをどの様にカバーしようとしていたのか、もしくはしていなかったのか。そもそもどの様なスキル・能力が必要かがわかっていたのか、いなかったのか。それらを分析し、書き込んでいきます。

3つ目は生活習慣。きちんとした食事や睡眠、運動は取れていたのか、いなかったのか。大切にしたい事にきちんと時間が取れていたのか、いなかったのか。それらを分析し、書き込んでいきます。

因みに僕は悩んでいる時に外に出て(温泉に行くなど)リフレッシュしようとしても、行った先でもずっと悩み事の事を考え、余計に焦ってしまうので未来の事を考える時間に使った方が遥かにリラックス出来ることがわかりました。笑

こういう分析をしないと、すぐに「気分転換=温泉」かなとなってしまって全然調子が戻らないことはよくあるのではないかと思います。

シートを見返してみると自分の勝ちパターン、負けパターンが見えてくる

自分の人生の大きな山と大きな谷を詳しく分析すれば、自分の勝ちパターンと負けパターンを知ることができるようになります。

ここで掘り出した、上手くいっているときの自分の状態はゴールを考える上での宝庫となります。なんせ、この状態を再現できれば最高に充実していると感じられるわけですから。

いわば自分の勝ちパターンです。

上手くいっていないときの情報も同じくらい大切です。こちらは負けパターンですね。

上手くいっていない自分がどんな状態になるのかを知っていれば、上手くいかなくなる兆候を早めにつかむことができますし、回避する手も打てます。

さらに、もしどうすれば充実した状態を復元できるのかも分析することができていれば、上手くいっていないと感じる時もどっしり構えられるはずです。

今の自分はどっちのモード?

自分の勝ちパターンと負けパターンがわかったところで、今の自分を見てみましょう。

さっき分析に使った3つの項目から考えるといいですね。精神状態はどうか・スキル能力はどうか・生活習慣はどうかの3つです。

分析できたら、勝ちパターン・負けパターンと現在を比べてみましょう。今の自分はどちら側の状態に近いでしょうか?

勝ちパターンのときのモードに持っていくには何が足りていないでしょうか?

このように自分に問いかけることができれば、だいぶ視界が開けてくるのではないでしょうか。

パフォーマンスが高い状態を”再現”しよう

先程も述べた通り、誰にでも充実していない時期がありますし、今最高でも必ず下がるときは来ます。

だから希望はない、ということではありません。

そもそも、充実度が下がるのは悪いことではありません。問題なのは、長いこと下がりっぱなしでいてどうしようもないと感じてしまっていることです。

すでにシートを埋めて自分の勝ちパターンと負けパターンを知っているみなさんなら、意図してこの状態を脱却できるはずです。

上手く行っている時に出来ていたことで、今やっていないことがあるのであればぜひやってみましょう!そこから未来は開けてくるかもしれません。

未来の自分は分からない。だからこそ今に全力で向き合う

もう一度充実度曲線を見てみてください。10年前の自分に、今の自分の生活は想像できたでしょうか?

恐らくほとんどの人ができなかったのではないかと思います。私の場合は、1年前の自分ですら今の自分を想像出来ていません。

今から10年後も多分、同じです。

だからこそ、自分のキャリアを棚おろしして自分の勝ちパターンと負けパターンを分析できれば、上手く行く時の状態を意図的に再現出来るようになれるようになるのではないかと思います。

ぜひ、最高の自分を知り、今に全力で向き合い、予想だにしない未来を創っていきましょう!

充実度曲線のシートをプレゼントします

今回ご紹介したこちらの充実度曲線シートですが、ぜひ多くの方に使ってみて貰いたいと思います。

私のTwitterアカウント「@nori064」をフォロー頂き、この記事を紹介しているつぶやきに「いいね」と「コメント」をつけて頂いた方に無料でシートをお送りします(DMが受け取れるようにしておいてください)。

ぜひ、週末などお時間がある時に埋めてみてください!
シートの埋め方についての質問はこちらの記事のコメント欄にどうぞ!

それではまた!

ざっくりまとめ

過去を掘り起こして分析し、自分が上手く行く時とそうでない時のパターンを知れば、上手く行く時の状態を意図的に再現出来るようになる。



ライター紹介

このnoteは、浜岡範光さんが口頭で語った内容を大学生ライターのりょーやが編集し書き起こししてお届けしていきます。

浜岡さんのお伝えしたいことがみなさんにしっかり伝わるよう頑張ります!

僕自身のnoteではかなりラフに自分の考え事や創作を発信しておりますのでよければそちらもぜひ。

読者のみなさんからの質問等にはもちろん浜岡さんがお答えします。


こちらの連載は、作家の卵で、今は大学生をやりながらライターをしているりょーやを応援するというプロジェクトでもあります。 みなさまからいただいたサポートは、彼が夢を叶えるために全額投資させて頂きます。 応援よろしくお願いします。