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2022年セ・リーグ戦力分析/順位予想・広島編~得点力不足にどう向き合うか~

2022年のセ・リーグ順位予想を 球団別にまとめていきます。

今回は昨年4位の広島東洋カープです。

昨季の成績

3年連続Bクラスでやや低迷気味

昨季広島は4位に終わります。シーズン終盤に追い上げを見せて、3位の巨人を肉薄するまでに上がりましたが、前半戦での不調が響いて届きませんでした。
これによって広島は2019~2021年までの3年連続Bクラスとなりました。2016~2018年までは3連覇をするほどの強さがありましたが、そこからの低迷で厳しい状況となっています。

ただ、単に優勝から戦力が劣化しているというわけでは無く、この間に広島は若手を積極起用していて世代交代を図っているのが見えます。
投手では森下・玉村・高橋昂・塹江・島内・森浦・栗林などが台頭、野手では坂倉・小園・林などが台頭し、投打ともに若手の台頭が目覚ましいです。

ここからこの若手たちがどう結果を残せるかで、巻き返しが図れるかが決まってくるでしょう。

打率はトップだが出塁率・長打率で伸び悩み得点機を逸す

広島打線はチーム打率がリーグトップで高打率の選手が多く、昨季は鈴木誠也と坂倉がリーグ1位・2位に入っています。
小園・西川も打率10傑に入っていて、主力打者の打率だけなら打者天国球場のDeNAにも匹敵します。

ただ、チームOPSはリーグ3位で、出塁率が2位・長打率が4位となっています。つまり四球を選ぶ数が少なく、安打も単打が多く打点を稼ぎ辛い状態になっています。
これが打つ割に得点できないというチーム状況の要因で、昨季は残塁の多さに悩んでいました。

今季はこの残塁の多い状況から脱することが、打撃陣の課題になるでしょう。

レギュラーと他の投手の実力差が大きい

昨年のチーム防御率はリーグ5位で、失点はやや多めになっています。
ただ先発QS率はリーグ1位になっていて、規定投球回到達が3人、先発投手の6人が15試合以上登板していて、堅いローテが組めています。
リリーフ陣では栗林が53試合に登板して防御率0.86 37セーブという球界トップクラスの盤石な抑えとして好投しました。

このように見ると、先発陣や抑えは問題が無いように見えますが、何故防御率が悪いのでしょうか。
その理由は先発だとローテと、ローテ外の投手との実力の乖離が大きいことです。九里・森下・大瀬良・玉村・床田などは全員防御率2~3点台で安定していますが、彼ら以外の先発登板投手は5点台以降が多く、ここで10以上の借金ができています。
ローテ組との実力差があるのは仕方ないとしても、ある程度は借金を少なくできないとなかなか貯金も作りづらいでしょう。

リリーフは抑えの栗林は安定していましたが、そこへ繋ぐまでの中継ぎ陣が防御率3点台や4点台で、やや不安がある状態でした。
栗林も非常に安定した投球ができていましたが、昨季終盤には失点する場面が出てきていたので、今季も昨季と同じように抑えれるかは難しいでしょう。

先発ローテや抑えを支える周りの戦力も強化しないと、なかなか戦力の上積みが見込めない状態です。

今季の展望

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