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【横浜DeNA】柴田竜拓、レギュラー奪取へ最後の挑戦

柴田は今季大卒7年目を迎える内野手です。
年齢は28歳で、プロ野球選手としては体力・技術・経験が融合する最盛期と言える時期に来ていますが、現時点ではまだレギュラー奪取には至っていません。
現状の柴田に足りないものや、今後どのような活躍が見込めるかについて、まとめてみました。

守備の名手獲得に沸いたドラフト

柴田はドラフト時から守備力に定評があり、遊撃手としてのポジショニング、打球反応、グラブ捌き、送球精度などが高いレベルで評価されていました。
その守備は往年の名遊撃手だった、小坂誠を思い起こさせるほどです。

DeNAの遊撃手は優勝時のメンバーの石井琢朗以降、守備の名手と言える選手がなかなか定着していませんでした。
柴田はその石井琢朗以来の守備の名手と言える遊撃手で、華麗な守備が好きなファンからは柴田の遊撃手レギュラー獲りに期待の声が挙がりました。

内野のユーティリティからスタート

プロ入りした柴田は、まずは内野のユーティリティとして二塁・三塁・遊撃で起用されます。
当時の内野の二塁・遊撃は倉本・石川・宮﨑・白崎・エリアン・山下・飛雄馬らがレギュラー争いをしている状態で競争相手が多く、柴田は守備面でアピールができるものの打撃はまだまだだったので、彼らのバックアップ要員になっていました。
ただ、広い守備範囲を守れる守備力は首脳陣も次第に評価するようになり、2年目からは二塁・遊撃での起用機会が増えます。

大和・倉本・柴田の3人体制へ

2年目以降は二塁・遊撃での起用が増えて、出場機会を徐々に増やしていきます。
そうした中で倉本が遊撃手のレギュラーとして定着したり、その倉本の後は阪神の遊撃手だった大和を獲得してくるなど、なかなか柴田がレギュラーを獲れない状態が続きました。しかし徐々に柴田も打撃成績を上げていき、彼らと併用で起用されるようになります。
起用の割合だと大和・倉本がやや上でしたが、柴田は彼らより若く、次代の遊撃手のレギュラー候補と期待されていました。
そして2019,20年にはOPS.700を超える打撃成績に到達し、大和や倉本が徐々に攻守で成績が下がってきていたので、柴田の遊撃手レギュラー獲りが現実味を帯びてきます。

怪我に泣いた2021年

2021年、柴田は6番遊撃手で開幕スタメンに抜擢されます。
そしてその後もスタメンで起用されて順調に来ていましたが、アクシデントが発生します。
4/23のプレー中に守備で交錯して、左肩脱臼の怪我をしてしまいました。

これによって、柴田は2カ月弱1軍から離れることになりました。
この頃は同じ内野手の倉本も怪我をしたため、1軍遊撃手はほぼ大和1人に任せる状況になり、チーム的にも非常に痛い離脱でした。

リハビリと2軍での実戦を経て、6/19にようやく1軍へ戻ってきました。
しかし今度はそこから1ヵ月も経たないうちに、またプレー中に相手選手のスライディングが左手に当たって、裂傷の怪我をしてしまいます。
こうしてシーズン中に2度怪我をするという、柴田にとってはかなり不運なシーズンとなってしまいました。

その後五輪明けの8/14から柴田は1軍に戻ってきましたが、チーム状況が悪いこともあって、この頃から若手の森や知野を起用し始めます。
2人共攻守で波があってなかなか安定しないですが、それでも身体能力を活かしたプレーなど持ち味を発揮することで、首脳陣に好印象をつけることができました。

ただ、柴田もこの時期には奮起して、9月の月間打撃成績は打率.262 OPS.714という結果を残します。
この奮起によって2022年の年俸は微増を勝ち取りました。怪我での離脱があったものの、球団もまだまだ遊撃手のレギュラー候補として期待しているということでしょう。

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