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【横浜DeNA】倉本寿彦・一塁三塁守備に就くことで必要不可欠な存在に

今季でプロ8年目

倉本は社会人出身で今季8年目の31歳の内野手です。
社会人時代には高い打率でパンチ力のある打撃が武器で、遊撃手としても安定した守備が魅力の選手でした。
当時のDeNAは内野がなかなか固定できていないチーム事情があり、即戦力の遊撃手が必要で、倉本はまさに打ってつけでした。

2年目からレギュラー奪取

1年目は打撃成績があまり残せなかったこともあり、併用起用されていましたが、2年目から遊撃手のレギュラーを掴みます。
倉本の場合、長打が少なかったり三振が多いなど打撃で課題がありましたが、打率.250以上をキープできる安定した打撃がありました。
守備面では高い守備率でレギュラーに定着した2016年には.989、2017年には.979という安定感で、攻守においてムラが少なく、首脳陣が起用しやすい選手でした。

4年目以降は出場機会が減少

4年目からは大和が加入してきたことで、倉本は二塁へ移ります。
ただ、このタイミングで倉本の打撃成績が低下してしまいます。
当時は二塁で守備範囲が広かった柴田や、圧倒的な打撃力のソトを二塁で起用していたこともあって、彼らの台頭によって倉本の出場機会が激減します。
5年目の2020年は大和の成績が落ちてきたこともあって、再度遊撃手で起用されますが、柴田の遊撃手起用もあり3人での併用という形になります。

そうした中で迎えた6年目の2021年は、倉本にとって不運な年になってしまいました。
試合中のヘッドスライディングの影響で左手指の脱臼と骨折という怪我をしてしまい、3カ月以上も1軍から離れることになります。
この長期離脱により出場機会と成績が大幅低下してしまいました。

2022年は一塁手としてスタート

そうして迎えた2021年。春季キャンプで倉本は一塁を守ります。
これまで1軍で1度も守ったことが無いポジションで、新しい取り組みと言えるでしょう。
倉本の一塁守備は安定していて、特に捕球や本塁送球で練習試合から好プレーを見せていました。また、三塁守備も行っていて、こちらも鋭い打球を難なく捕球し併殺に打ち取るなど、良い守備ができています。

遊撃手としては守備範囲の狭さが課題になっていましたが、一塁や三塁の場合はその負担が少なく、むしろ倉本の正確性が活きるのでこちらの起用の方が合っているのかもしれません。

遊撃手争いを脱落?

こう書くと、倉本は遊撃手のレギュラー争いから脱落したかのような印象を受けるかもしれませんが、依然として遊撃手のレギュラー候補であることは間違いないです。
2シーズン遊撃手のレギュラーとして定着していた倉本には実績がありますし、失策の少ない守備は安定していて首脳陣も起用しやすいです。
倉本の場合、遊撃手のレギュラー争いをしつつ一塁・三塁を安定して守れるオプションがついたと言えます。

一塁・三塁をこなせることは重要な役割

一塁・三塁の守備固めというと、そこまで価値が無いように思う人がいるかもしれません。
しかし自分はそれこそ守備を軽視した発言で、むしろ今のDeNAにこそ必要な役割だと思います。

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