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遅刻常習者が約束を守れるようになるためには、どうしたらいいのか。

正直なところ、僕も約束を守るのが苦手(でした)。

社会人として、というか、人としての基本スキル、というふうにも言われるこの技能。僕はあえてこれを技能という。約束を守るのには、練習が必要なのだ。もう少し言うと、練習でどうにかなる人もいるけど、ひどい人はいつまで経っても直らない。そういう人には、のちに述べる処方箋が必要だ。

いつも約束を守っている、ないし約束を破りそうな場合にはすぐに連絡ができる人からすると、この感覚はわからないかもしれない。

僕は妻との約束を、最近までちょくちょく守らなかった。仕事でもそうだし、友達との約束にも遅刻する。時間が守れない度合いは、年々ひどくなる一方だった。約束を守れない事実は、約束を守れない自分を強化する。いつしか、僕は自分で自分に、約束を守れない人、というレッテルを貼っていた。

そんな僕が言うのは憚られるかもしれないのだが、どうか、遅刻をする人を、約束を守らない人を、怒らないであげてほしい。本人も、それが悪いとは分かっていて、人に迷惑、心配をかけることも、その結果信頼を失うことも、知っている。でも直らないのだ。問題は、知っていても、改善ができない、というところにある。

さて、原因は、意志が弱い、ということなのだろうか?

遅刻に限らず、ダイエットが続かない、禁煙が続かない、勉強が続かない、色んなケースがある。その中でも人との約束がフォーカスされるのは、相手にも迷惑がかかるからだ。そして、遅刻常習者本人も、実は自分との約束以上に人との約束が大事なのは、いままでの経験で身をもって知っている。

ただ、遅刻常習者さんは、もはや今までのやらかしから、自分で自分が信じられないし、人からも信頼されていないと思い込んでしまっているので、2重の意味で、約束を守れない世界に囚われているのだ。

ここに対する処方箋は、ある意味では一つしかない。単純だが、結構難しいこと。その人を信じることなのだ。そして、それを言葉にすること。遅刻常習者さん本人は、それを周りに宣言すること。周りの人も、口に出して、その人を信頼している、遅刻くらいでその人の価値は毀損されない、ということを、本気で言ってあげる。

もし、それでも約束を違える事態が発生した場合は、フラットに原因と、改善案を話し合う。あくまで愛を持って。

甘やかしているように見えるかもしれないが、経験上、怒ったり、改善案を駆使したところで、効果はほとんどないと知っている。まあ、うまい方法が他にもあるかもしれないけど、僕には上記の「信じる」方法が働いた。

今は、約束を守れるようになったし、守れない時も、変に隠さずに人に正直に言えるようになった。いい歳のおっさんが、やっとたどり着いた境地だ。本当に困っていたので、助かった気分。

僕のきっかけは、妻との関係と、妻からの承認だった。それが拡張して、人が大事になったので、約束を守るのが当然になった。

愛を持って、本気で人を承認すると、その人のパワーは本当に増大する。人が一気に変わる。自分自身と、周りからの承認こそが、素晴らしい世界を作ると信じている。

この文章が、約束を守れる人を、つまり人を大事にする人を、増やす一助になればいいと思う。

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