中央公論新社Kindle版・個人的セレクション
イチオシ・必読
言わずと知れた、(理科系関係なく)平易な文章を作成するための心得である『理科系の作文技術』
こちらも「KJ法」として知られる二冊だが、単なるブレインストーミングの手法として読むのは悪手だ。というのは川喜田は自分の研究経歴から多くの分野の専門家が集まって協力してきたが、それぞれの分野の違いをどう捉えるかをふまえながら研究プロジェクトをすすめた。その分野間での意識の違いを客観視するための要諦がクリアに提示されている。「書斎科学」「野外科学」「実験科学」の分類とその特徴を抽出したものがそれだ。
日本の政治を考えるうえで官僚はアルファでありオメガだが、官僚の論理を理解するためにわたしが一番多く教えられた本。
これも定番、「1965年に日銀マンがアフリカで大活躍」というが日銀マンである以前に旧海軍士官、しかも鬼教官だったというところから推して知るべし。
構造主義を大家レヴィ=ストロースに学んだ著者が、人類の料理という行為を四面体にまとめ上げてみせる。毎日の「食」の見え方が一変した、超名著だ。
広義での「仕事」を通じた青春を描き出すことを勝ちパターンにしている三浦しをんが、某大学の植物学の研究室に取材して描いた、大学院生とそれを取り巻くひとたちの生態が詰まっている。
世界的歴史学者マクニールによる人類史と疫病の関わりを扱う。同じ著者による『世界史』『戦争の世界史』って電子化されてないのか……。
科学の基礎を揺るがす詐欺である、論文の捏造を追った必読のルポ。この本は2006年出版であるため、2014年に発生したSTAP細胞事件は扱われていないが、多くの事例を眺めることで決して特殊事例ではないことがわかる。
「死」という迫りくる事態に対して末期患者が経験する感情を描いたあまりにも有名な本。「否認・孤立→怒り→取り引き→抑鬱→受容」という流れであるが、わたしとしては人間が経験する感情のメカニズムを考える上で最も重要な本だと思われる。
筒井康隆が書いた有名な実験小説。1文字ずつ使われる文字が消えていくという仕掛けが最近もTikTokで大バズリした(らしい)。
合本
巻数の多い本は半額セールで買うとお得感が高くなります。
鎌田浩毅博士は長く京都大学で教鞭をとった地球物理学者・火山学者で、参考になるハウツウ本もたくさん出しているので有名。
時事問題と密接に関わる本
イスラエル
ウクライナ
韓国
日本の労働
AI倫理など
応仁の乱
理工系
立花隆
生物
医学
精神医学
数学
文学・芸術
英語・言語
哲学・心理学
東浩紀著では同じ期間の半額還元セールで、中公ではないが、朝日新書から『訂正する力』が対象になっているのでお見逃し無く。
歴史
社会制度
大学論・知識人論
竹内洋
天野郁夫
中公クラシックス
40歳以上のひとで若いときに本を読んでいたひとであれば知っているであろう、かつての「世界の名著」「日本の名著」シリーズから再編成されたものです。古書店の軒先の常連でもありました。
『二源泉』の訳文自体は森口美都男訳で1969年の「世界の名著」版を引き受けているが、注目すべきは『ベルクソン 聴診する経験論』で新世紀のベルクソン研究に突破口を開いて現役で牽引してきた杉山直樹教授の解題「私たちをかたちづくる力」で、非常に平明に解説されている。
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