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iOSアプリAlexaによるKindle本読み上げで広がる読書

耳で本を聞く方法はいろいろあっていろいろラクだから、よく使いたいと思う。

「ながら」作業をして、単純作業をしながら、知識を自動的に取得するようなことだ。目を動かすのはちょっと技術が要る。耳から聞くのも技術がいる。

いくつか、耳で聴く方法がある。読み上げられたソフトを購入する方法と、電子書籍を機械で読み上げさせるものである。

前者は読み上げているのは人間だからよほど自然である。ある意味で昔からの方法だ。音声だけが配信されるから本を目で見たければ別に必要である。値段も、エクストラで必要になるわけである。

後者のことを最近試している。

電子書籍としてわたしはメインでKindleを使っている。Kindleは、海外をベースにしていて、海外ではオーディオブックが以前から一般的であり、Kindle専用端末もデフォルトで読み上げ機能があった。

こうした機能が使えるのはいわゆる「リフロー」型の電子書籍コンテンツだ。「固定」型、つまり漫画や、雑誌のようなレイアウトが固定されたものは、読み上げられない。

iPhoneのKindleアプリにはそうした機能はないのだが、裏技としてiOSの文章読み上げ機能を使うことができた。かなりこれで読むことができたし、実験・作業をしながら、耳では本を読み進めるということができた。しかし、ときどき挙動が狂うことがあった。挿絵などでページにリフロー型の文字が消えると、そこで読み上げ機能が止まってしまうのだった。また、アプリが前面にでて、しかもスリープから復帰したアクティブ状態でないといけない。自動的にスリープしたり、何かが当たってアプリに変な操作が加わらないように、「ディスプレイロック」を設定しないといけない。これが少し面倒である。

Kindleは、AmazonのAIクライアントである「Alexa」に読み上げさせることができる。Alexaは、AmazonのスマートスピーカーのEchoに搭載されていた。これでもKindleのリフロー型コンテンツ読み上げができることは知っていた。というより、Kindleの読み上げをさせることをメインの目的にEchoを購入した。だが、Echoは居間に据え置きなので、別の部屋で洗濯を干したり畳んだりするときにはちょっと遠くなってしまう。

そんな折、Alexaが、iOSアプリ化した。ふと「このiOSアプリ型Alexaに読み上げさせることができるのかな?」と思って試してみた。非常に良かった。画像にぶち当たって止まるということもなさそうだ。ジョギング中、画面がスリープしていても、音声ソフトとして読み続けてくれる。

Alexaの読み上げをするとき、戸惑う可能性は三つある。コンテンツを選択する方法が実際的には音声入力に限られること、インターネット接続が必要になること、そして、当たり前ではあるのだが「画像で表示された部分」が読み上げられないことである。

コンテンツ選択に音声入力が必要ということはどういうことかというと、コンテンツは基本的にAlexaアプリの「再生」タブから利用できる。

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下に並んでいる「再生(▶︎)」アイコンをタップするとコンテンツ選択ができる。その中にKindleコンテンツも並んでいる……一部が。一部というのは、アプリのこの部分に表示されるKindleコンテンツは、最近買った限られた数のコンテンツしかないかのようにみえる。これが第一の罠である。それも、「すべて表示」で見えるようになる。待つ必要がある。

これを回避するためには、「Alexa」の音声認識によってコンテンツを読み出すのが一番手っ取りばやい。画面下部の「○」アイコンをタップすると、Alexa音声認識、コマンド待機状態が始まる。ここで「……を、読んで」と命令すれば、(うまくいけば)読み上げを開始してくれる。「ハリーポッターを読んで」とか。これで、「本当は既に購入してあるにもかかわらず、Alexaアプリの再生タブで見つからないものを選択する実質的な方法である。

次に、再生を開始してみると「Live」の文字が表示される。

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これは要するに、インターネット接続を介しているということだ。もちろんWi-Fiなら気にする必要はない。ただし、ギガの消費を気にする人は注意する必要がある。

最後に、この読み上げはリフロー型に限られると言ったが、リフロー型であっても、章立ての装飾に画像を埋め込んであることがある。文字が画像になっているのだ。こういう時、章の題名は、読み上げられない。画像に代替テキストが埋め込んであったり設定されたりしていないということだ。それによって、読み上げを聞いていると、いつのまにか意識しないうちに章が次に入っていて、戸惑うことがある。

iOSの読み上げ機能であれ、Alexaの読み上げであれ、読み上げは非常に流暢である。ほとんど違和感を感じない。ときどき、俗語などは読み方が違っていて「?」と思う。いま書きながら聴いている本でも「キンギョク」ってなんだ?と思い、内容から推測して、ああー、と思ったりもした。そういう訓練・慣れは必要かもしれない。

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