Ryo Nagai

東京と横浜に26年間住んだ後、神奈川県三浦市に移住。 小学生の時に京都議定書について…

Ryo Nagai

東京と横浜に26年間住んだ後、神奈川県三浦市に移住。 小学生の時に京都議定書について自由研究したことがきっかけで、国内の環境問題に興味をもつ。 環境NGOで活動をした後、現在は行政で環境政策に携わる。 近年はFPの資格を保有し環境問題と私たちの暮らしやお金の関係について追究。

最近の記事

(全文公開)漁業の新しいルール

新型コロナウイルスの第3波が話題となっている中、12月1日に新漁業法が施行されるニュースが一部で紹介された(改正は70年ぶりになる)。漁業となっているので、そういった分野に日常から関わっている方々にしか関係ないっと思われるかもしれないが、決してそんなことはない。この法律は漁獲量を魚の種類ごとにコントロールするものであり、例えば趣味で釣りをしている人も誤って規制対象となっている魚を釣り上げて、持ち帰ったら密漁になってしまう。 これまで既にサンマ、イワシ、アジ、サバ、クロマグロ

    • 流域思考で考える(全文公開)

      最近地元の森の環境保全をしているNPOの活動に関わり始めるようになってから環境問題等に対する見方が少し変わってきた。タイトルにもあるように流域から様々な課題を考えるとわかりやすいという話だ。例えば「あなたの住んでいるところはどこですか」と聞かれたら、多くの人は○○県の○○市のような答え方をすると思うが、流域思考で言うと、「○○川の流域」という形になる。ただし、ここでいう「○○川」は川の本流である場合もあるが、たいていの場合は本流ではなく支流である。植物の枝分かれのように、川も

      • 今なお続く水俣病

        この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

        • 「いるか丘陵」に学ぶ緑化政策

          いるか丘陵とは、関東山地と太平洋をつなぐ多摩三浦丘陵のことであり、地理的にその形がいるかに似ていることからそう呼ばれている。ちょうど口先の部分が多摩丘陵で、お尻の部分が三浦半島に位置している。

        (全文公開)漁業の新しいルール

          (全文公開)会議が変われば社会が変わる

          会議が変われば、社会が変わる。これは私が学生の頃に所属していた国際青年環境NGO A SEED JAPANで活動していた時によく耳にしていた言葉である。普段会社でも何気なく毎日のように行われる会議、とはいってもやり方次第では大きな成果につながることも十二分にあることをNGOの活動で私自身教わった。 これから言うことは当たり前だと思われるかもしれないが、改めて最近行われた会議で実践できているか考えてほしい。まず第一に、「その日の獲得目標を設定する」ということ。第二に「獲得目標

          (全文公開)会議が変われば社会が変わる

          災害廃棄物というゴミについて

          この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

          災害廃棄物というゴミについて

          マガジン限定

          徳島県上勝町にオープンしたホテル“WHY”

          地球の未来を考え、学ぶ『HOTEL WHY』。人口1500人ほどの山間の町に、今年5月にオープンした。循環型社会やゴミについて学び、体感できるおしゃれでユニークな宿泊体験施設である。今回はこのSDGsの要素がつまったこのホテルに着目してみたい。

          徳島県上勝町にオープンしたホテル“WHY”

          火災保険料値上げにみる近年の豪雨災害

          近年の全国各地で発生する豪雨災害等により保険会社の保険金支払額が大幅に増加している。2018年には大阪を中心に多くの台風被害に見舞われ、火災保険の保険金支払額が1兆5000億円超となった。それに伴い、2019年10月に値上げされた火災保険が、2021年1月に再度値上げすることが予定されている。SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」は非常にグローバルな課題のように見えて、私たちの家計に直結する部分があることも理解しなければならない。

          火災保険料値上げにみる近年の豪雨災害

          (全文公開)待ったなしの気候危機

          今年も九州を中心に日本各地に大雨豪雨、洪水といった水災が起こり、多くの死者をだし、生き延びたとしても居住地を失っていまう住民の方も数多くいた。SDGsの目標に「目標13 気候変動への緊急対策」があるが、この対応への日本の評価は決して高くない。(なお、The 2020 SDGs indexによるとSDGs達成度の世界ランキングで日本は17位となっている) 今回は、気候危機によって将来世代が被るリスクを改めて整理しておきたい。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が2018年

          (全文公開)待ったなしの気候危機

          東京都豊島区のSDGsへの取り組み

          持続可能なまちづくりや地方創生に資する、地方自治体によるSDGsの達成に向けた取り組みを支援し、成功事例を増やしていく目的で、2018年から行われている「SDGs未来都市」の選定が今年度も実施され、33都市が「SDGs未来都市」に選ばれ、このうち10都市が「SDGsモデル事業」となった。

          東京都豊島区のSDGsへの取り組み

          「改正都市再生特別措置法」を考える

          大雨、洪水、土砂災害など、豪雨災害の影響は近年ますます深刻さを増しており、河川近くに居住している住民の方々の被害はより一層甚大なものになっている。こうした影響を受け、今年2月に「改正都市再生特別措置法」が閣議決定されたわけだが、今回はこの法律がどんなものなのかを整理しておきたい。

          「改正都市再生特別措置法」を考える

          2020年より電力の「送電」自由化スタート

          この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

          2020年より電力の「送電」自由化スタート

          マガジン限定

          地方移住は本当に良いのか?

          地方移住は本当に良いのか。新型コロナウイルスの影響が都心部を中心に広がる中、「コロナ」と同じくらい「テレワーク」という言葉も聞かれるようになったように感じる。そしてテレワーク(在宅勤務)ができるなら都心部の近くに居住地を構える必要がなくなったという話もある。 私もコロナウイルスの影響が本格化する前の2020年2月に神奈川県三浦市に移住をした。東京と横浜という大都会に26年住んでいたということもあり、大きな決断だったかもしれない。三浦市は路線が通っており、品川までも一本で行け

          地方移住は本当に良いのか?