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0→1の事業を何度もやりたくなってしまうのは何故なのか

株式会社immedio代表の浜田と申します。2022年4月に起業して、約2年が経ちました。起業は今回が初めてなのですが、実はこれが3回目に取り組む0→1の事業です。新卒で三井物産という大企業に入った私が、なぜ0→1を繰り返すキャリアを歩んでいるのか。前の2回も決して大成功とは言えなかった中で、次はよりによって起業しているのはなぜなのか、自分なりに考えてみました。

私の0→1遍歴

Clear Channel Japan(2006年から2009年)

アメリカの屋外広告メディア事業者と日本で合弁企業を立ち上げました。私は三井物産からの立ち上げチームの最若手で、事業計画作成から媒体設置先(交通事業者や自治体)との折衝まで業務は何でも。この頃が人生一番働いた時期で、夜1時まで働いて翌朝7時に出社するのを繰り返していた時期もあったような。。

何故か引越し前のオフィスに1人残されて作業していた時の写真

bitFlyer US(2016年から2019年)

仮想通貨取引所のbitFlyerに転職し、US拠点を立ち上げました。この時はオフィス探し、採用、ライセンス取得、プロダクトの現地化まで全て担当。取引所をオープンしたのがビットコインが初めて1万ドルを超えた日で、1ヶ月後に仮想通貨バブルが弾け、その1ヶ月後に他の取引所がハッキングされるなど激動の日々でした。この頃は現地メンバー同様早めに家に帰ってたけど、結局深夜2時から東京と会議してたり。。

Digital Garageのサンフランシスコオフィス内に間借り。家具はもちろん全てIKEA

immedio(2022年から)

前職Sansanで感じた営業オペレーションの課題を解決すべく、今回は独立起業。デライト・ベンチャーズのVenture Builderプログラムを活用し、MVPの開発からオフィスの提供まで支援してもらいました。とはいえ一人起業だったので経理も総務も担当オレ、の世界。今はおかげでマネジメント陣も充実してきました。

渋谷のオフィスにて。カメラマンは私

なぜ上場企業をやめてまで0→1に飛び込むのか

私は三井物産を退職してbitFlyer USを立ち上げ、Sansanを退職してimmedioを起業と、2回とも上場企業をやめて0→1に挑戦しています。どちらも私が大好きな企業で、本当に多くの事を学ばせてもらったし、今も尊敬する先輩や愛する仲間が沢山います。そんな職場を捨ててまで、なぜ挑戦しなければと思ってしまったのか。

0→1の誘惑①「記憶があまりにも輝くから」

私の20年弱のキャリアを思い返して、最も鮮明に情景が思い浮かぶのは上記の0→1時代ばかりです。冷静に振り返れば労働時間は長く、プレッシャーも大きい、そして先行きは見えないという、厳しい環境。でもそんな中で、初めて仲間が採用できた日、週末に集まって提案書を作った日、初めて受注した日、自分たちのサービスが記事になった日、などの嬉しい瞬間がとても眩しく記憶に残っています。
私は昔トライアスロンをしていたのですが、その時の感覚に近いかもしれません。長距離レースだと朝スタートしてゴールは夜。ランの後半ではどこの休憩所ならリタイア申告できるだろうか、みたいなことばかり考えています。でも一度ゴールしてしまえば、自分の中に残るのは最後100メートルの周囲からの割れんばかりの歓声だけ。レースの1週間後には次どのレースに申し込もうか考えていたりします。
普段がしんどい分、何か良いことがあった時の記憶が特別輝くのかもしれません。先日読んだDIE WITH ZEROという本で「人生で一番大切な仕事は思い出づくり」ということが論じられていたのですが、それを読んで、仕事から最も素晴らしい思い出を作るために0→1を繰り返しているのかもしれないなと思いました。

bitFlyer USのチームとバーベキュー後に撮った写真

0→1の誘惑②「そこには圧倒的な成長の機会しか無いから」

私は三井物産在籍時にMBAを取らせてもらったのですが、bitFlyer USの事業に取り組んだ際、こんなに自分に出来ないことばかりなのか、と愕然とした記憶があります。採用のオファーを片っ端から断られ、プロダクト開発は私が要件定義をしていないために遅れていく。それまでのキャリアを全否定された感覚でした。
2年前にimmedioを始めてみて、今もそれに近い感覚があります。資金調達のプロセスは投資側からも沢山見ていたのに、自分が調達する側になるとうまい振る舞い方が分からない。組織づくりもやるべきことが多すぎて、今まず何をしなければ行けないのか、から考える必要がある。
きっと0→1においてやるべきことと、1→10においてやるべきことの量に10倍の差は無いのだと思います。そんな中0→1期においては圧倒的に限られた人的リソースでのぞむ必要がある。経営者に限らず、参画した全員にとって大きなストレッチの機会だと思っています。

チームimmedioでの初詣。来年は何人になっているのだろうか

0→1の誘惑③「その機会がいつまでもそこに無いと分かっているから」

私がSansanをやめてimmedioを立ち上げた時、幾つかの条件が揃っていると感じていました。①Sansanでの業務を通じて、これから向き合う業務課題の手触りを持てている、②デライト・ベンチャーズの支援を受け、DeNAで多くの事業を立ち上げてきたチームの力を活用できる、③海外で類似プレイヤーが成長しているが、日本には入ってきていない。次にこういった条件が揃うタイミングはしばらく来ないかもしれない。
0→1に飛び込むには一定のリスクがあるので、自分の実力が一定ついて来ていること、飛び込む先の世界において勝負できる環境が整っていることなど、タイミングは見極める必要があると思っています。だからこそ、眼の前にそんな機会が訪れることは何度もない。
そして、0→1のチャレンジには結構な体力がいるし、1-2年で勝負がつくものでもない。それらを考えると、自分のキャリアが進めば進むほどそのリスクは取りにくいかもしれません。だからこそ、「幸運の女神には前髪しかない」。眼の前にある機会に、迷わず飛びつくしか無いと思うんです。

0→1の機会、ここにありますよ

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