紅麹に腎障害の責任転嫁を図ろうとする卑劣な素人騙し報道の垂れ流し


相変わらず、恐怖煽動を目的とした報道が見られる。


一部引用

『東京大学 唐木英明名誉教授

「(Q.なぜ紅麹からプベルル酸が検出されたのか?)青カビがどうやって増えるかというと、胞子というもので増えるんです。(胞子が)培養している部屋の外から入ってきた。あり得るのは、紅麹を培養している培養容器の中に、青カビが発生して。その青カビがプベルル酸を作ったというのが、一番あり得るシナリオ」  


紅麹原料の製造過程で混入した可能性があるという青カビ。専門家は工場の老朽化についても、次のように分析します。

唐木名誉教授

「紅麹を作っていた大阪工場は老朽化していたというので、壁に隙間があったとか穴があったとか、そういう可能性も否定できない。旧大阪工場の立ち入り検査をしているので、その辺も含めて調べているだろうと思います」』


切り取り報道の一部なのかもしれないが、素人騙しレベルの「なんじゃこりゃ?」としか思えない杜撰な内容。


この国のマスコミは、算数ができないレベルの人間しかいないのか?
まずは、彼らのポンコツ脳をどうにかしない限り、クソ報道が垂れ流されるだけだろう。


これまでの関連記事:





以下、いくつかの論点に分けて当方の考え方を述べてみたい。


1)青カビ(or プべルル酸)があったか、無かったか、だけでは何の証拠にもならない

これまでの所、上記報道の如く「青カビが存在したかもしれない」という推測を主張することで、あたかも健康被害があるかのように誘導しているが、それが大間違い。

青カビはプべルル酸を生成する株かどうかは別として、世の中に割とどこにでも存在する。空気中にも普通に浮遊しているので、唐木東大名誉教授の言うような「容器に隙間や壁に穴があったんじゃないか」みたいな、素人騙し的コメントなんざ必要がない。
古来からの培養作業の環境中に青カビくらいはいつでも何処でも存在し得ただろう。

生産施設が古いから悪い菌が繁殖するんだ、みたいなことを言うなら、古い酒蔵や醤油醸造元の百年以上も歴史のある木製樽とか、全部プべルル酸まみれになって全滅とでも言うつもりかね?

麹を利用する他の味噌・醤油・清酒作り等においても、同様に空気中に青カビが存在する開放空間下で種麹を付けたりしてきたじゃないか。
青カビがある、ということは十分起こり得るが、その種が大量に生育するというような現象が生じないと、微量の生存(&そこからのプべルル酸の生成)だけでは何らの害も認知できない。


普通に空気がある環境中なら、青カビ(真菌類)や各種雑菌などが浮遊してたりするし、人の出入り等で雑菌を持ち込むなどすると、日本酒の酒蔵がダメになってしまったり、醤油の味が変になって商品にならない、といったことは起こり得る。
それは、大量の「外敵」に匹敵するような菌類が繁殖する結果、そうなるのだ。

紅麹サプリでも、製造目的としている菌より、競合する外敵=汚染源となった青カビが優勢となるような培養環境が達成できてないと、微量の存在を言うだけでは何らの有害作用も生じない。


2)定量的な検証がない限り、因果関係の説明にはならない

マスコミや呼んでくる識者の最もおかしい部分は、

・青カビが生じるかもしれない
・青カビがプべルル酸を生成できるかもしれない
・プべルル酸で具合が悪くなるかもしれない

とか偉そうに宣言してるが、「毒性となる濃度以下しか存在しない場合には、不存在の場合と同じだ」ということを一切言わない点である。

そもそも、プべルル酸の

細胞毒性
腎毒性(臓器特異的な障害)
腎機能障害(機序や症状出現の下限血中濃度)

の定量的評価すら誰一人まともな解説をしてないじゃないか。不明なら、腎毒性の原因だと言うことなど不可能である。


また架空の例で説明する。

日本酒を製造する酒蔵だとしよう。
麹菌を炊いた(蒸した?)米につける。その時、完璧にできた時には10000の麹菌が発生する。

しかし、空気中に存在する雑菌、酵母菌Aと真菌(青カビ)Bがコンタミネーションで繁殖してしまうとしよう。

ここで、ある「状態1」が次のようになっていたとする。

「状態1」
・麹菌 9900
・酵母A 80
・真菌B 20

雑菌が混ざってきてるが、日本酒製造には無視できる程度の影響しかなく、味の変化を来さない。真菌Bの生成する代謝物Xも極微量の為、健康被害は検出されず日本酒の品質にも何らの影響も与えない。

一般に、このような「状態1」は製品中に本来目的と異なる雑菌のAやBが混入していたとしても、「正常」として認識されている。この正常範囲というのには、それぞれ幅があり、麹菌の占有率が何%なのかは不明だが、杜氏らによる味覚検査とか品質(成分)チェック等で合格したものだけが出荷されるであろう。

ポイントは、混入する雑菌自体はゼロにはできない、ということだ。
唐木東大名誉教授のコメントがおかしいという話は、真菌胞子が存在し繁殖できて代謝物Xたるプべルル酸を生成できたとしても、例えば「状態1」の場合なら正常として認識されるだけで、何らの被害も生じないのに「真菌が存在」したらアウト、みたいに説明しているからだ。


次に、製品に問題がある「状態2」を考えてみよう。
これには条件があり、代謝物Xのプべルル酸が大量に生成されている為、最低でも真菌Bの占有率が30%を超過する必要がある、とする。

・麹菌 ?(Y)
・酵母A ?(Z)
・真菌B 3000

ここで、主たる製造目的である麹菌をつけたはずなのだが、これが過半数だとすると、Y=5000以上となるであろう。

全部で10000だとすると、酵母AがZ=2000なるので、とりあえず

・麹菌 5000
・酵母A 2000
・真菌B 3000

というような比率となる。

これが同一生育環境下で、同一の栄養源(炊いた米か蒸し米?)を競合して(奪い合って)繁殖するということだ。

一般的な傾向としては、酵母菌と真菌類なら、酵母菌の方が繁殖力が強かったりするのでは?
パンやビールの酵母は多く繁殖するが、同時に混入してる可能性の高い真菌類は殆どの場合、競合に敗れて大量繁殖できない(が、青カビとかは付くのは可能)。

そういう環境上の制限を乗り越えて、プべルル酸を産生する真菌Bが競合菌類を抑えて繁殖するのは、通常の紅麹製造工程では「考えづらい」であろう、ということだ。


唐木東大名誉教授の言うような「隙間や壁に穴」があって、どこかに繁殖したたから、という条件だけでは、多くの場合に主たる菌類に生育環境を奪われてしまう為、より多くの生育(=大量のプべルル酸の産生)が困難なのである。


醤油や味噌の製造現場においても、多くの工場では厳密な菌類の混入を防ぐ管理が行われていると思うが、旧式の伝統的製法に従うような生産施設では、むしろ雑菌類を含めての(酒蔵や樽などに生存してきたサブとなる「菌層(=守り神的な味に深みやまろやかさなどを与えるかも?)」が存在するのでは?

それらの複雑な菌層(各生産施設に特有のmicroflora)が、悪い外敵の病原性細菌類や青カビ等真菌類の侵入・繁殖を阻止している、と言えるかもしれない。栄養源の奪い合いだけじゃなく、特定の悪い菌類の繁殖を阻止する天敵のような役目の雑菌(非病原菌)がいたりするからだ。


いくら工場が古いとて、紅麹サプリ錠剤中に「中毒量となる血中濃度を達成可能なプべルル酸の量」を生み出せる程の、青カビの大量発生が必要となるわけで、それが可能だったとは考え難いのだ。


3)青カビがプべルル酸を大量に作り出したとして、「紅麹は赤かった」のは何故か

もし、青カビの勢力が圧倒して、他の菌類生育を邪魔してたとしよう。その場合ならプべルル酸も大量に作られたかもしれない。

が、不都合な事も生じる。
それは製造目的となる、「紅麹のサプリ」の主たる成分の含有量が激減する、ということを意味するだろう。

当方は紅麹を見たことが一度もないので分からないが、例えば、醗酵した米が赤くなる、といったことで、「赤い成分」が菌類の働きによって大量に生成されるのでは?

赤い色付けに用いられるのも、そうした成分を使うのでは?

雑菌類に冒された清酒が、味が異常になってしまいダメになるように、紅麹の生成物も赤い色がいつもよりやけに薄い色調とかになって、品質異常になってしまったりするのでは?

だって、菌種の占有率が正常時と大幅に異なるわけで、結果的にプべルル酸の濃度上昇かどうかは不明だとしても、「紅麹」の製品そのものの成分変化が生じるはずだろう。
それは、発色の異常として、まずは発見される可能性があるのでは?

いつもは赤いはずなのに、ピンク色だったら気付くのでは?という話である。紅麹とは別な種類の真菌が大量に米を食ってしまうわけで、「赤い色」の生成がいつもより乏しくなるのは確実なのでは?

その色の変化が出てなかったなら、どうしてなのか?

プべルル酸を生成する真菌類は大量繁殖しておらず、製造工程途中ではなく、事後的(例えば製品梱包後)に混入されていたから、なのでは?


4)異常なマスコミ・厚労省・大阪市は何一つまともな主張ができてない


小林製薬を攻撃する気なら、少なくとも

①腎障害を起こすプべルル酸の血中濃度
②①を起こす為に最低限必要となる(継続)経口投与量
③②を達成するサプリ錠剤の重量・1日当たり摂取個数
④製造工程でサプリ錠剤中に混入するプべルル酸の重量%
⑤④を達成に必要な青カビの総重量
⑥⑤が可能だった工場や容器類の要件を明示
⑦健康被害申し出者がサプリ購入と障害出現量を摂取したこと
⑧紅麹の他に生じうる腎障害の原因が全て否定されること

これら全ての立証が必要だろう。
マスコミは過熱報道で攻撃すれば、C型肝炎訴訟の時のように、なし崩し的に過失を認めさせることができると、躍起になっているのだ。


それが、コロナワクチン接種による大勢の健康被害や大量死亡を隠蔽できる、彼/彼女らの犯罪責任をすり替える手口だと知っているから、である。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?