動くレゴづくりの天才を見つけた話

 ゲーミングマウスのホイールの調子が微妙にわるいのでマウスのねじを外して開けてみたら、ホイールに猫の毛がずいぶんからまっていた。中の軸を掃除するとだいぶ調子がよくなった。マウスの底面パッドの裏に隠されたねじをまわしながら、こういうメカをいじる作業が好きだなと思った。ゲーミングPCを作るのも楽しかった。でもちょっと簡単すぎる。もっと自由にメカを作りたい。アイアンマンみたいにアイデアを謎のスーパー3Dプリンタみたいのでフライデー(AI)がどんどん形にしてくれたら楽しそうだが、そういうわけにはいかない。
 メカいじりの体験を振り返ってみて、中学生のころやっていたレゴ・マインドストームのことを思い出した。レゴのギアやモーターを使って機構を作り、レゴを動かす。簡単なプログラムも組める。ライントレースする車や、6足歩行の昆虫っぽいロボを作ったりしていた。近年のレゴはなんとなく、専用パーツなどを駆使して精巧なプロダクトを説明書どおりに作って飾っておくようなプラモデル化の方向が多い気がするが、レゴブロックのもっともすぐれた点は無限に自由にモノを作れるところにあるはずだ。マインドストームは通常のブロックの他に多種多様なギアとモーターを使って、動くモノづくりをできるものだった。しかしながら、調べてみるとマインドストームのシリーズは昨年で終了したとのことだった。どこかで何かをまちがって広まらなかったようだ。とはいえ、ギアやモーターを使うレゴが完全になくなったわけではなく、後継として、より簡単なブロックを中心に使ったエデュケーションSPIKEシリーズや、より精巧な設計のシリーズであるテクニックの一部でモーター駆動の機構を持つものがあるようだ。僕が中学生だった頃はリモートコントロールは予めプログラムを組むか、有線でコントロールしていた気がするが、最近は進化していてbluetoothでリモコンやスマホからコントロールできるらしい。
 レゴのテクニックシリーズを調べていたら、レゴをサーボモーターで動かしてるだけで楽しいという動画があって、このギアが動いてるのを見てるだけでわくわくしてきた。

 更に調べると、まさにこういうの!という動くレゴを作っている人を見つけた。五十川芳仁さんである。

 シンプルでアイデアにあふれた動くレゴ。このYoutubeチャンネルだけでも13年前からコンスタントに様々なアイデアを形にしている。いくつも動画を見てみると、どれもアイデアとクオリティがすごい。映像もシンプルでかっこいい。再生数的に収益化していれば結構なものだと思うが、広告がついていないところにも人柄を感じる。Youtubeには天才が潜んでいる。いくつか洋書でレゴアイデアブックを出されているので一冊注文した。
 レゴのセットの説明書にあるような複雑で見た目も完成されたものを作って満足するだけではなくて、自由な発想で動くモノを作るこの感じ。これをやってみたい。もういい大人になったが、ひさびさに動くレゴをちょっと作ってみようと思っている。

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