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43歳のおっさんのアキレス腱手術 呼吸を極めれば様々なことができるようになる

前回は手術編

続き)

手術が終了し部屋に戻ってきた。

行きはストレッチャーという器具に乗っていくけど、帰りはベッドが手術室に持ち込まれ、そこでベッドに乗ってしまう。

そのままベッドに乗って病室に戻ってくる。

病院というのは高度にシステム化された施設で、高度に官僚化された組織だと思った。

官僚組織というと日本では「悪い組織」というイメージを持たれそうだけど、組織論で言うと正しく分権され、上意下達が最小限のコスト・労力で行われる高度な組織だ。

軍隊と並んで「高度な指示内容を失敗なくこなしていく」ための理想的な組織と言える。

当たり前だけど事務能力も極めて高くてあるスタッフに要望として伝えたことは即座に必要な人員に伝えられ、共有される。

僕の飲んでいる喘息の薬の情報や救急病院で借りた松葉杖を返さなければならず、この病院で新たに借りる必要があることなんかがそれだ。

この高度な組織による高度な医療が3割負担で受けれるのだから日本の医療はすごい制度だと思う。

術後、しばらくすると晩御飯

びっくりしたけど術後しばらくすると晩御飯なのだ。

40分といわれた手術は前準備、後処理を入れると結局90分くらいかかっていたので5時くらいに部屋に戻ってきて18時から晩御飯。

前回の手術では半身麻酔だったので晩御飯は食べられなかったけど、今回は局所麻酔なので「食べられたら食べてください」とのこと。

全然元気にモリモリ食べた。

ご飯と豚肉と野菜、味噌汁。

そこそこ傷口が痛くて術後の熱もあったんだけど(38度くらい)めっちゃ美味しかった。

そして痛み止めを飲みひとまず休む。

この日(1月15日)は地上波でエバンゲリオンの放送が21時からあったので「どうせ痛みで寝れないから見てようかな」と軽い気持ちで考えていた。

ところが、見ている間に疲れてしまって僕は途中で眠ってしまうことになる。

手術あるある 痛みで目が覚める

数時間寝たころ痛みで目が覚める。

傷口がヒリヒリと痛い。傷口どころか中の方が痛い。

あらかじめ「痛みは我慢しないでください。痛み止めを処方しますのですぐにナースコールで呼んでくださいね。」と言われていたので早速ポチッと押す。

すると「浜崎さんは喘息の咳止めを飲んでいるので座薬は入れられないので注射タイプになります」とのこと。

なんでもいいのでとりあえず打ってもらう。まずは大臀筋(ようはケツの筋肉)にブスリと筋肉注射。そこそこ痛いはずなんだけど手術あとの方が全然痛いので全く気にならない。

「この痛み止めは強力なので6時間置く必要があります。」と説明をし、看護婦さんは帰っていった。

そして程なく痛みはなくなり、僕は再び寝ることができた。

しばらくすると今度は強烈な痛みで目が覚める 

どれくらい寝たかわからないけどしばらくするとやっぱり痛みで目が覚める。

明らかに6時間はたっていないのでしばらく耐えていたんだけど明らかに痛い。

絶対寝れないレベルの痛み。持ってきたワンピースを読もうかとは微塵も思えないレベルの痛み。

というわけで「痛みは我慢しないでください」という看護婦さんのお言葉に甘えあっさり2度目のナースコール。

すると、僕が先ほど痛み止めを打ったのは23時46分とのこと。痛み出すまで実に1.5時間!

どうやったら6時間おきの痛み止めで間に合う計算だったんだよ。

ここは強く問いたいところ。1時間半しか効いてないよ。

曰く、この痛み止めが一番強いのだとか。座薬も使えないのでもう打つ手はないとのこと。

何が我慢しないでくださいねだ!!!

さっきも書いたけど絶対寝れないレベルの痛みなのでひたすら耐える。

15分くらいたったかなぁと思って時計を見ると3分しか経ってない。

はじめの一歩で鷹村さんが「この時計サバ読んでんじゃねーのか?」と思った気持ちがまさにそれだ。世界の時間はなぜこんなに遅いのか。

困った時にどうやって時間を加速させるか 答えはamazonプライムでした

本を読むレベルでもないので受動的に脳みその感受性を奪えるものとして僕はamazonプライムのアニメを選択した。

本当にどうでもいいレベルのアニメをザッピングして1話25分。

これならまだ耐えられる。感覚的にはさっきの2〜3分が25分まで縮んだ感じ。時間は延びてるけど、感覚的には縮んだ感じ。

もう携帯の通信料なんて気にしないでずーっとアニメ見てた。

別に見たいわけじゃないけどw

予定通りの5時40分まで耐えてナースコール。

2度目の痛み止めを打ってもらいようやく3度目の眠りについた。

やっぱり痛い! なんだってんだ!!! そして身につく全集中の呼吸

目が覚めたのは7時半過ぎ。

看護婦さんが「どうですか?」と声をかけてくれた時だった。

その時は痛くなかったけど、声をかけられて脳みそを覚醒させた瞬間痛む。

なんかモゴモゴ答えて、朝ごはんは食べられますと言った後、もう一度脳を寝るモードにスイッチオフ。

するとなぜか痛みがなくなる。

???

これひょっとして、無視することできるタイプの痛み?

ということで睡眠時の呼吸にして足の痛みを無視しつつ、「これは痛みじゃない、これは痛みじゃない、ちょっと痺れてるだけ」と脳をバグらせてみると、なんと見事に痛みが消えるじゃないか。

患部が強く圧迫されているところを想像
これは痛みじゃない、ちょっと痺れてるだけと強く念じる
睡眠時の呼吸にして副交感神経優位に
痛みが患部から脳に伝わる途中でハサミでちょん切るイメージを持つ


こんな感じ。

2度と使わないだろなこれ。痛みをちょん切るイメージが結構有効で自分の首の神経をバッサリ切る想像をすると痛みが5分の1くらいになる感じがした。(そしてこれは断じて痛みじゃない)

この能力、夜中に欲しかった!

呼吸を極めれば様々なことができるようになる (煉獄杏寿郎 1916年)

なるほどねーーー!!!!

というわけで無事朝ごはんを食べ、痛み止めを飲みつつ(効かない)再び脳を眠らせて退院の時を待つのであった。

痛みを取る これはとても大きな意義がある

痛み

といえば術後もそうですが、末期癌でよく耳にします。

僕はたった一晩でこの騒ぎでした。

これが毎日毎晩だったら僕はまともでいられるか、一切自信がありません。

痛みを取るということはとても価値があることだと思います。無痛医療はもっともっと高い地位にあったほうがいいです。

というわけで予定通り退院

僕は予定通り退院することができましたが土曜日日曜日は全集中の呼吸を使ってずーっと寝てました。

鋭い痛みは土曜丸一日続き、日曜日も動かすたびにヒリヒリと痛む感じでした。

そしてとにかく眠い。眠い。眠い。


ただ手術療法は「ほぼ確実にアキレス腱がくっつく」というのが強み。

この痛みに耐えさえすれば後は時間の問題で勝手に治るのです。

しかし、痛かった。。。

退院後の実生活とリハビリ開始編へと続く)


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