[学部生のための]司法試験方法論4-勉強法編①#総論

こんにちは。はるかです。

司法試験を目指すために必要な勉強法を語る前提で,「なにが求められているのか」からアプローチをかけていきます。

まず,法律問題の答案を作成するにあたって,
「なにを書いたのか」という論点主義的な答案はあまり優秀答案として取り上げられることはありません。論点主義的な答案の弊害としてよく挙げられるのが「金太郎飴答案」ですよね。これは多くの受験生が予備校等で学んだ結果,論証パターンを貼り付けて思考停止で試験に取り組んだことを揶揄されたものです(もっとも,金太郎飴答案でも合格答案になっていることは多いですが)が,試験委員はこのような答案を嫌っていることは採点実感等で明確に言及されています。

そこで,「どう書いたのか」という脱,論点主義的な答案を書けば金太郎飴答案にならず,優秀答案になると考えて勉強すればいいんですね。

もっとも,脱,論点主義というからには,ここに到達する前には論点主義にどっぷり浸かる必要があります。なぜなら,「どう書いたのか」という観点で答案を作成する以上,なにを書かなければならないのか把握している必要があるため,ある程度の論点知識を必須になるからです。

論点主義にも落とし穴がありまして,論点知識を基本書から吸収していく,というのは大変危険です。

まず,分量が多い。1冊読むのに何時間かかるかわからない上に,代表的な民法の基本書である内田民法は全4冊あります。4冊目を読んでる途中にそれまでの知識は頭の中の消しゴムでしょう。

そして,抽象化されており,具体的事案の解決方法を習得する上で遠回りであるといわざるを得ません。基本書を読んでも,基本書を読めるようにしかならず,いつまで経っても答案に表せるようにはなりません。

ここで,冒頭に述べた「なにが求められているか」を確認しますと,与えられた問題文から論点を抽出し,限られた制限時間の中で,妥当な結論を導く能力が求められています。
したがって,私たちが普段の学習で取り組んでいかなければならないことは,
①論点抽出能力の向上
②時間内に答案を書ききる能力の向上
③妥当な結論を導く(事案解決)能力の向上
といえます。

これらの能力を効率よく向上させていくための勉強メソッドを確立していき,実践していけば方向性として誤りはないと思います。

次回では①論点抽出能力の向上における勉強方法を提案していきます。

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