土属性のビッグマム

いつものようにWeb会議をしていた。

ドマママママママ!

腹の底まで響く重低音。土属性のビッグマム?と思って一旦無視した。しばらくしたら土属性のビッグマムは黙った。面白いことが終わったのだろう。

Web会議が終わった。ノイズ抑制の力はすごく、他の人には聞こえていなかったようで安心している。仕事するか~と思ってコーヒーを飲んだ。

ドマママママママ!

うるせっ

洗面所から土属性のビッグマムの笑い声が聞こえる。こんな家嫌だなあ。とりあえず見に行った。本当にビッグマムならなるべく顔を合わせない方がいいだろうが、賊を家にかくまってる訳にもいかないのだ。

洗面所では、洗濯機が飛び跳ねていた。

映画マスクで飛び跳ねているジム・キャリーのように、あまりにもコミカルに僕が大枚はたいて買った家電が飛び跳ねていた。

ヤバい!本能で感じた僕は洗濯機に覆い被さる。僕も成人男性、体重も60キロ程度はあるだろう。23年と数ヶ月、この世に生を受けてからゆっくりと育てたこの体。60キロ前後だけでは無い重みがあるはずだ。

ぜ~~~~~~~~~~~~んぜん効かん。

思えば巨大な回転体だ。しかも水を含んだ洗濯物ははずみ車のようにその回転を強烈にしている。これはとてもとても、僕に何とかできるものでは無いな。

運転停止ボタンを押した。黙った。

なんでこんなことになったんだろう。普段はこんなことになっていないのに。

あっ

今日の洗濯物 2週間分あるわ

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