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勢い日記

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勢いに任せて書いた勢いのある日記
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#短編

【日記】暗い部屋で「人間失格」を読む

まえがき 言わずと知れた太宰治の「人間失格」ですが、僕は未読であります。 僕は、太宰治の作品をほとんど読んだことがないのです。ほとんど、と付けましたのは、まあおそらく義務教育中の時間の中で、幾たびか目にしたことはあるのでしょうけれど、まさに目にしたというだけで、読んだことは無いのです。 本を読むこと自体に興味がなく、どちらかと言えば苦痛を感じていた幼少期ですから、自ら本屋で買って読むなどと言うことは、僕の子供時代には考えられない、自分という神の教えに背く、反狂信的な行為

【日記】自分が読みたいと思う物を書けばいい

僕が小学生の頃の話 クラスメイトに、たちばなはるか(仮称)という女の子が居た。 入学したての僕は彼女のことをなんとなく気にはなっていたが“好き”とかそういう感情では全くなく「小さい女子がいる」「かわいい」という認識だった。 3年生になり、なんとなしに彼女のことを観察していると、どうやら彼女は、やっぱり、顔が可愛い。そのことが僕の“好き”という感情を呼び起こした。恋である。 最初に言っておくが、これは恋が叶う話でも失恋した話でもない。この恋は実らず、かといって告白をした