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7776 セルシード

2024/7/23情報

株式会社セルシード
株価:537円
時価総額:173億円
PER:-倍
PBR:8.4倍
ROE:-%

■概要
セルシードはバイオベンチャー企業。
細胞シートを用いた治療の開発に重きを置いている。
細胞シートとは、失われた臓器や機能が低下した臓器を再生させる技術。
イメージはシャーシのようなもので臓器の一部を培養し、体内に戻すといった治療法。
これらが実現すれば従来の医療では不可能だった治療が実現する可能性がある。
現在は「食道再生上皮シート」「軟骨細胞シート」の早期事業化を目指す。

売上高は7年で約3倍と、時価総額は決して大きくないが、成長率は十分。
ただし研究費用がかさみ、赤字は拡大。
(決算では円安の進行、原材料価格の高騰が背景と明記)
直近の株価は3日連続暴落を繰り返し、数日で最高値から半値以上株価を下げた。

■所見
ストップ安連発で急落しているセルシード、気になっている方も多いのではないでしょうか。
ホルダーからしたらたまったものではないです。
「落ちてくるナイフは掴むな」とあるように、寄らない日々が続くとPTSでも投げ売りたい!という声が聞こえてきます。笑
ですがこういう所に買いのチャンスがあったりするので、可愛らしいホームページから、まずは調べて見ましょう。

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セルシードはバイオベンチャー企業ということで、
研究分野を専攻した企業になるため、基本的に損益は赤字続きとなっている。
現在事業化を優先している食道と軟骨の培養についてだが、個人的には軟骨の培養に注目したい。
人体に限らずそもそもの構造上、可動部は消耗することが一般的であり、軟骨は加齢とともにすり減っていくことが当たり前である。
軟骨は自己修復能力が非常に低く、いちど損傷してしまうと以前の健康体のように動くことが難しくなるケースも。
高齢化が進む日本では、今後このような患者は増加傾向になることが予測されるため、事業が軌道に乗れば安定した業績、成長性が見込める可能性がある。

ただし、大前提として医療分野には厳しい承認制度がある。実用レベルに到達してから出願を行い、実事業に到達させるには時間がかかるため、投資対象として見るのであれば超長期で考えておかないと、大きなボラティリティによって焼かれるリスクが大きい。
これは学術研究分野を主とする企業には共通して言える部分でもある。
私が投資対象とするのであればクラウドファンディングのような感覚ですかね(ボソボソ
直近の乱高下、連日のストップ安がいい例といえる。
(仕手筋の影響を受けやすい)

ここからは一部好みの話になるので流し見程度で読んでもらえると良いが、
決算説明資料に目を通したところ、進捗がなかなか見えづらい部分と感じた。
直近だと培養機材の紹介、商品化についてや受託サービスについて資料が展開されていたが、現在注力しているであろう研究分野の進捗が現在どれくらいの進捗率で推移しているのかが分かりにくかった。
新規株主として資料を見る際に、ここは重要な部分である。
「いつ事業が始まっていつ完結予定なのか。それに対する予定(マイルストーン)と進捗率の乖離はどの程度か。」
ここがひと目でわかる説明資料かは、投資対象になりうるか大きな分岐点と感じる。
投資対象としている方がいる中、あまり批判的なことは書きたくないので、次回の決算は極力リアルタイムで追いたいと思う。
株式の購入を検討するのであれば、現在の下落相場の下値を見て数ロット仕込み、長期で保有になるかな。
急激な上げ相場に転じた場合は、そのままお見送りします。

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