ハズキルーペをおかわり
最初のハズキルーペを購入したのは昨年2月だった。
当時在職していた報道局の業務用アプリが更新され、そこでは「拡大表示」にすると機能が使えなくなった。だからといって「通常表示」にすると、私の遠近両用眼鏡では文字が読めないのである。「こりゃー、いよいよハズキルーペやなあ」と近所の眼鏡屋さんに飛び込んで購入した。
やはりテレビCMの力は大きい。咄嗟に個別の商品名が浮かぶとは、どれだけ刷り込まれているんだ。
快適だった。
パソコンも新聞も、はっきりくっきり見えちゃうのである。
しかし、眼鏡というものは鞄の中ではなかなか嵩張るもの。毎日会社と自宅を往復させるのは億劫だ。
ネットを叩くとずっとお安い値段で山のように見つかった。「しめしめ、こっちで十分じゃわい」と1000円以下の“類似品”を使っていた。
失敗だった。
そもそもおじさんのデカい顔面にはサイズが小さいうえに柔軟性もなく、わずか数カ月で弦がパキッと折れてしまったのである。ここまでモロに「安物買いの銭失い」という格言を突きつけられると、笑うしかない。
弦だけでなくココロも折れてしまってしばらく我慢していたのだが、昼間でもどんよりと暗かった昨日の自宅での作業の際に「もうだめだ」と悟ったのである(人間ドックで午後はテレワークだった)。
およそ11000円。類似品より高いのは仕方がない。この快適さは値段以上の価値がある。
(22/10/8)
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