蛍光灯の口金
キッチンの蛍光灯が切れた。3灯あってそれぞれが数年ごとに切れるので、頻繁に交換させられている気分だ。
照明器具の形が悪い。直径が小さいうえに差込み口が天井と水平に出ているので、おそろしく着脱が困難である。
特に装着の際は、手探りで新品をあてがい、力まかせに押し込み、さらにグイッと回転させなくてはならない。これを電灯を消した暗がりでやることになる。頭上でガラス製品を扱うため、「どれくらいの力をかけたらバリンと割れるのか。その場合は破片が雨あられのごとく降り注いでくるのか」と思うと冷や汗モノだ。
近所のスーパーには同型のものがなかったので、型番をもとにネットでオーダー。「帰宅後の夜には作業ができないから」ともっともらしいことを言って面倒な装着を家族任せにしたところ、「付けられなかった」という。
「口金の形がちょっとの差で合わない」という。エジソンの時代でもあるまいに、21世紀の日本の工業製品でそんなことがあるとは思いもしなかった。日本人なら誰でも知っている世界的メーカーの製品なのに、である。泣き寝入りするのも業腹なので、返品を探る。
購入サイトで手続きを調べると「メーカーはどう対応したのか」を記載する必要がある。メーカーの「お客様窓口」に連絡するも、「電話ではわからない」「買ったサイトで返品するはずだが、こちらではわからない」。ふたたびサイトにアクセスして「メーカーは『不良品なら返品に応じる』としている」と、若干都合よく脚色して記載、宅配業者が受領にくることになった。集荷時間を指定して、それを待つことになる(送料は無料)。
サイトは「商品の返品が到着したら、返金手続きをする」としているので、現在はそれを待っている段階だ。キッチンは暗いままだが、「もう一度購入して、また口金が合わなかったら」と思うと気が進まない。
わずか1000円ほどの蛍光灯のために煩わしいことこの上ない。責任者、出てこい。
(23/2/26)
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