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科研費申請書では誤読を防ぐことが何より大切です

誤読を防ぐことを重視する

短い申請書の中で将来の計画について書くので、論理的に曖昧な部分が多くなります。またそれを書くあなた自身が、新たなテーマであった時など、その文章を書きなれていないことも多いでしょう。また、評価者が同じ分野であったとしても持っている知識は異なります。評価者の誤読はまず間違いなく起こります。その前提で、減らす努力が大切です。

ハイライトも誤読を防ぐために

重要な文や単語を強調するために、下線や太字にすることはよく行われていますし、私もお薦めしています。ただ、目立つ単語を何でもハイライトしていると、伝わる内容にまとまりが無くなることもあります。
ハイライトについても、誤読を防ぐ意識で用いると良いでしょう。話の流れの本筋・伝えたい研究アイデアの中核部分に対して、1pあたり2,3か所程度、というのをお薦めします。
また、各項目で評価者に最も読み取ってもらいたいところ(=評点要素の判断に必要と思われる情報)にハイライトするのも良いですが、誤読を防ぐ視点のものと概ね共通した場所になります。
最後にハイライトの方法ですが、同じ箇所では複数種を同時に用いない方が良いです(太字&下線&ゴシック体など)。また句読点にはハイライトしない方が良いでしょう。ハイライトは文として、文字として、読みやすいレベルに留めて下さい。

概念図を入れる

申請書の1ページ目、あるいは2ページ目に図を一つ入れると見栄えも良くなります。ただし複雑な説明は苦戦の元です。その研究の背景、目的、内容、波及効果などを文字で書いて囲って線でつないだだけの図でも、誤読を防ぐ効果は高いと思われ、その点からお薦めしています。
日本には、ポンチ絵という説明をてんこ盛りにした図を作る文化があるとは思うのですが、それがA4の1/8くらいになって本文1ページ目にあって、読み手が喜ぶかといえば、自信はありません(多分そうではありません)。一方、シンプルな図であれば、それがシンプルである程しっかりと見てもらえている感触はあります


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