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【海日記】#15 チョウチョウウオもウミウシもたくさんの種類と出会いました。【真鶴】

2021年9月19日に行ってきました真鶴・三ツ石の磯でごろごろしながら見つけた生き物を紹介します。
この日は台風が通りすぎた翌日で若干うねりが残っていたのでフィンスイムは無し。うねりがあってもタイドプールにはあまり影響はありません。

1. 9月19日の潮回り

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この日は中潮。干潮時刻は9:30で干潮時の潮位は34cmでした。いつもどおり干潮時刻をはさんで3時間程度遊んできました。

2. 真鶴・三ツ石までの移動からエントリー

干潮時刻が9:30と早かったので真鶴駅から歩いて移動しました。駅から真鶴岬まで1時間弱なので歩けない距離ではないのです。

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早い時間だったからでしょうか?真鶴駅にねこがいました。スカーフみたいなものを巻いてなかなかのおしゃれさんです。近くで飼われているねこがお散歩中に休憩していたのかな??
たくさん撫でさせてくれたので、わりと懐っこい子のようでした。

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到着したときの様子はこんな感じ。8時ちょっと前の到着だったので平均干潮位線をやや下回ったくらいです。
三石への道は完全には現れていませんね…

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外海はざわついていますがいつものタイドプールには波も入らずいつも通りの環境のようです。
それでは出会った生き物たちを紹介しましょう。

3. 磯をごろごろしながら出会った生き物(魚)

まずは出会った魚たちを紹介します。相模湾に常駐する魚、死滅回遊魚とタイドプールでもバリエーションが豊かでした。

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ハタンポの幼魚の群れ。
このタイドプールに居着いているようでここ1ヶ月くらいこの群れと出会っています。毎回見ているとだんだんと成長する様子が伺えて愛着が湧いてきます。ミナミハタンポかツマグロハタンポかははっきりとわかりませんが、胸鰭の付け根が黒いのでツマグロハタンポが有力かな?

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同じハタンポの群れですが、上から見ると青っぽい色に見えます。青っぽく見えることで海の色に紛れて、鳥から襲われにくくなるらしいです。
サバなんかに顕著に見られる特徴ですね!

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ホンソメワケベラの幼魚。
ホンソメワケベラといえば白黒のツートンカラーのイメージですが、幼魚のころは黒に青いラインというなかなか渋い色合いをしています。

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幼魚とはいえホンソメワケベラなのでクリーニングはきちんと行います。クリーニングされているチョウチョウウオも気持ちよさそうでした!

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岩の隙間からゴンズイ玉が出てきた。
小さいゴンズイのゴンズイ玉はかわいいけど、このサイズになるとちょっとね…( ´・ω・`)
食べると意外と美味しいらしいですよw

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ソラスズメダイ。
小さなころは鮮やかな青をしてるのですが、大きくなるにつれてくすんだ青になってしまうのが普通です。この個体はこのサイズでも鮮やかな青を維持していますね〜。何がちがうのでしょうか??

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ギンユゴイ。
ゼブラ模様の尾鰭がおしゃれな魚です。浅いところを好む魚なので、わりと小さなタイドプールに閉じ込められていることも多い、磯遊びでは定番の魚でもあります。きれいな模様をしているので、捕まえた子供たちは大喜びしていました。

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フエダイの幼魚。
背中の白い斑点が印象的な魚で、見つけた時は名前が分からなかったのですが、詳しい人に聞いたところフエダイの幼魚であるとの回答をいただきました。大人サイズのフエダイはダイビングでよく見かけていたのですが、幼魚のころは大人とは全く違う印象の魚に見えるんですね〜

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カエルウオ。
相模湾の磯遊びで見られる定番の魚ですね!南の海に住むカエルウオの仲間は派手なカラーリングの種類が多いのですが、相模湾に住むカエルウオは地味です…。味わい深い顔をしているのは共通ですね!

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チョウチョウウオとチョウハン。
左側がチョウチョウウオ(ナミチョウチョウウオとも呼ばれます)、右側がチョウハンです。チョウチョウウオ類が充実してくると秋の海という感じがしてきます。

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チョウハン。
先ほどの個体よりもやや若い個体ですね〜。若い頃は背鰭付近の目玉模様がくっきりしていて黄色も濃いので見栄えがします。
いつものタイドプールに数個体が居着いているようで、ここ1ヶ月くらいは毎回見ています。

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シラコダイ。
真鶴のタイドプールでは初めてみつけたので、見つけた時はめっちゃテンション上がりました!!ただ、すぐに岩陰に隠れられてしまいそれっきり出てこなくなってしまったので、残念ながら写真はピントのずれたこの1枚だけ…( ´・ω・`)
次回の訪問まで居てくれるかなぁ…

4. 磯をごろごろしながら出会った生き物(カニ・ウミウシ)

今回はカニやウミウシもかなり多くのみどころがありました!

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ショウジンガニ。
磯の定番のカニですが、結構大きくなるので見応えがあります!良い出汁が出るのでカニ汁にして食べると美味しいのだとか…。実際に食べたことはないので本当かわかりませんが…

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ベニツケガニ。
ショウジンガニと並んで磯で見られる大きめのカニですが、こちらは味が薄くあまり美味しくないらしいです。縄張り意識が強いらしく、近づくとハサミを広げて威嚇してきます。結構こわいです。

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コトヒメウミウシ。
体長5mm程度の小さなウミウシですが、白い体にレモンイエローの模様が入るかわいいウミウシです。
今回は同じ石の裏側に2個体ついていましたので、写真に写っている棒状のものがコトヒメウミウシのエサになっているのかな??

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ゴマフミノウミウシ。
こちらは久しぶりに見つけました。今シーズンは初めてじゃないかな??
ごまだら模様で先端が赤いミノが美しいウミウシです。

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ユビウミウシ。
前回に続いて今回も見つけました。前回の個体と比べてサイズは小さめです。

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観察ケースに入れてじっくり観察してみました。
この怪獣感がたまらない!!

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クモガタウミウシ。
今回出会ったウミウシの中では一番大きなサイズのウミウシです。
塗装が剥げたような地味な色合いをしているウミウシですが…、

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体の裏側を見るとそうでもなかったりします。
私の中で「見つけたら裏側を見たくなるウミウシナンバーワン」という微妙な称号を持っていますw

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マツカサウミウシ?
今回出会ったウミウシの中で唯一見つけたときに名前がはっきりしませんでした。詳しい人に聞いても「マツカサウミウシかなぁ…」と煮え切らない回答…。まあ、ウミウシの世界ではよくあることです。

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シロウミウシ。
相模湾の定番のウミウシではありますが、米粒サイズのシロウミウシはかなりかわいいです。このサイズのシロウミウシは毎年見かけていますが、このサイズのアオウミウシやサラサウミウシはあまり見かけないんですよね…。
そういえばサラサウミウシを今年は見ていないな…

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アカボシウミウシ。
文字通り体中に赤いまだら模様をもつおしゃれなウミウシです。
キヌハダウミウシの仲間なので、こう見えて他のウミウシを食べるちょっと獰猛なウミウシです。

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キヌハダモドキ。
他のウミウシを食べるウミウシの代表選手といえばこれですね〜。
アカボシウミウシと比べて斑点が小さいのが特徴。あと、触角の前の部分がひだひだになっているのもポイントですね!

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オトメウミウシ。
親の顔よりよく見るウミウシ。今回もきっちり見つけました。今シーズンの磯遊びではほぼ皆勤賞じゃないかな??

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ヤツミノウミウシ。
通称「やっちゃん」。私が勝手に呼んでますw
どうしてもウミウシが見たいときに浅いタイドプールで石をいくつかひっくり返せば必ず見つかるレベルでたくさん見かけます。

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今回のクイズです。手に持っている石にウミウシが写っているのがわかりますか?
この写真のウミウシを見つけることができれば、磯遊びでウミウシを見つける確率がグッと高くなります。

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ちなみに写っているのはこのハクセンミノウミウシです。石を水中に戻して写真を撮るとこうなります。水に入らない通常の磯遊びでウミウシを探すには、水から出した時にどのように見えるのかを知っておくことが、ウミウシ探しのコツの1つです。

5. EXIT

カメラの電池もなくなりつつあるのでそろそろ上がることにしました。

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ごく浅い潮溜まりの岩の隙間にイボイワオウギガニがいました。体に対して大きなハサミを持っており力もつよいので、軽い気持ちでいたずらすると痛い目をみることになります。

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いつものタイドプールに釣り糸が絡まっていたので、持ち帰って処分しました。釣り人の方はなるべくラインが切れないように注意していただきたいですが、そうもいかんもんな…

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今回はこれで終了です。天気の良い日だったので磯遊びに来ている家族連れの方が何組もいらっしゃいました。安全第一に楽しんでくださいね〜
クイズの答えは写真の真ん中よりちょっと左に写っているオレンジ色で丸い塊がウミウシです。わかりましたでしょうか??

それではまたどこかの磯でお会いしましょう〜♪

前回の真鶴はこちら↓
【海日記】#13 かわいい顔しているけど実は猛毒のカニです【真鶴】

前回の磯遊びはこちら↓
【海日記】#14 チョウチョウウオの仲間がたくさん出てきてにぎわいを見せた海【葉山】

海遊びのマガジンはこちら → 海の生き物観察

今回の磯遊びの様子をまとめた動画はこちら↓
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