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ロクブンノイチガール 6

自他共に認める面倒くさい性格のせいで、何事によらず妙に往生際が悪いところがある。
好きなものを好きと自覚するのに変に遠回りをしたり、無意味に自分に言い訳したり。いい大人なんだし、私が何をどう好きでもいいじゃないかと言ってはみるのだが、どうしてか一旦は『そこには踏み込みませんよ』という顔をしたがる。
ドールについてもそれは同じで、そこまでは行かないだろうなと思っていた領域があった。そこに手を出したらそれこそ大変なことになるだろうからと、自重のためのハードルのようなものを設けていた。
でもそんな心構えなど全くの無駄だということは、口に出した瞬間からよく分かっていた。言ってみただけだ。コントで言う『押すなよ押すなよ』だ。

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昔働いていた会社にブライス好きの女の子がいて、出費も手入れも大変だという話は聞いていた。お金は働いて稼げばいいが、保管場所は稼げない、広い部屋に引っ越したいと。その時はあまりピンと来なかったのだが、今はよく分かる。
リカちゃんジェニー各フレンドに加え、ミディとはいえブライスが来てしまった。このサイズの頭を引き受けられる保管場所が、今現在見当たらない。
そしてひとり迎えてしまったら今後増えていくことは明白だ。
私のような者が自らに課したハードルなど、越えられないわけがない。高さなどあってないようなものだし、何なら越える必要もない。蹴り飛ばすか、無視して横をすり抜けて行けばいいだけだ。

林檎ちゃんのミディかわいいね、ネオブライスって現行で買えるのいくつかあるんだ、新しい森ガールもいいよね、デフォルト以外にも着せたいお洋服いっぱいあるよね、リカちゃんと共有出来るの一粒で二度おいしいよね。

今は脳内こんな状態なので、もはや手遅れだ。
それでもまだ、間に合わないと分かっていても、意味はないと知ってはいても言いたい。これ以上増えると本当に冗談抜きに大変なことになる。

いいか、押すなよ?

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