見出し画像

足跡日記👣§24 桜の下のデモアクション

今日も新宿駅の東南口で。パレスチナ✖️気候変動の連帯アクションが行われたので、一市民として参加した。

暑い日だった。東京の気温は28,1℃。観測以来過去最高を更新し、まさに気候危機が具現したような日だった。足踏みしていた桜の花も先日芽吹き、ぼくたちの上では薄桃色の花弁が開き出していた。

ぼくは「ガザも地球も泣かないで」と書かれたプラカードを掲げ、「反戦に向けたスピーチをしています!聞いてください!」と叫びながら、道行く人を見つめていた。すると色々な事実や感情が分かってくる。

まずは大体の人が、ぼくたちに目を向けながら、パッと視線を元に戻す。その間0.5-2.0秒くらい。表情を見ると、「またやってるよ。」「そんな事しても意味ないのに。」と思い冷笑する人や、「ぼくたち/私たちには関係ないかな」と無表情な人まで色々だ。

確かに、この活動に実質的な効果はなく、パレスチナの紛争や気候危機はあなたの生活圏には関係ないかもしれない。でも、そうだとしても、ぼくたちは”人として”パレスチナ侵攻で危殆に瀕している人々に思いを馳せ、遙か彼方にぼくたちがいようとも、彼(女)らにできる事を考えなければいけないだろう。偶々、今回の戦地はパレスチナで、偶々、僕たちは比較的安全な日本に生まれてきただけなのだから。そんな想いが空を切った。

また、多くの人がひっきりなしに立派な桜の大樹を画角に収めようとしていた。そしてその多くは、アクションする私たちを画面から取り除く事に努めていた。おそらく、ぼくたちは彼(女)らにとってノイズとして映っていたんだろう。

観察しながら、これこそ外部が持つ、ぼくたちがやってきたアクションの評価だと思った。自分たちがどれだけ気候変動対策を切願しようと、政府や企業の気候変動に対する消極的な姿勢を批判しようと、多くの人にとっては知ったこっちゃなく、傍に立つ桜の木のように、新商品や芸能人、アイドルなどに耳目を集めていく。

別に僻む気持はない。新商品は企業が技巧や戦術を凝らしたものだし、著名人は最大限の努力を以て名声を得た方々だ。でも、その点においてはぼくも負けていないつもりだ。気候危機をはじめとする社会問題全般を広く伝えるため、臥薪嘗胆の日々を送ってきた。だからほんのちょっと耳目を側立ててくれたら、と思ってしまうのだ。

明日から私は一介の社会人となる。今までより自由が利かず、意のままにアクションする事は難しくなるだろう。然りとて今までの信条は揺るがず、全ての社会問題が解決するまで、執念くアクションは続けていくつもりだ。人間寿命に限りはあるが、桜の木のように永らく、率直な主張を続けていきたいと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?