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LAST HEAVENとGIRL FRIEND

約20年前のあの日、私は失恋したと思ったんだった。胸のしんどさ、息が浅くなる感じ、喪失感。今思えば若さゆえの感情的な帰結だったのかもしれない。だけどこんなにショックを受けるものなのかと、これが失恋でなくてなんなのかと。

あの日、ミッシェルが解散すると知った日。

何とかラストツアーには行けたけど、本当に最後の幕張には行けなかった。
後日、円盤化されたのを自宅の小さなテレビで見て、あぁこの人たちは再結成なんてしないんだろうなとぼんやり思っていた。

それから6年後、アベさんの訃報を聞いて、完全に終わったと思った。
そして、去年の終わり頃もまた、

『ミッシェルガンエレファントTHEE MOVIE-LAST HEAVEN 031011-』観てきた。
ライブときいたら、行かないわけにはいかない。大きいスクリーンで音響で、彼らを体感したかった。
始まるまでライブ独特のドキドキと、でも4人の内2人ももうこの世にいないんだよな、マジで意味わかんないんですけどって誰につくともない悪態をついていた。

初っぱな、「ドロップ」のイントロが流れ、グワァっと心臓を掴まれた。一瞬だった。
まだ全然好きだった。

スーツが汗でびっちゃびちゃになるまで歌ったり演奏する姿は本当に格好よくて、格好よかった。
 途中、4人がヒトならざるものみたいな鬼みたいに見える場面があった。鬼気迫るとは当にこのことやろ。オーディエンスが釜茹でされてるニンゲンみたいに蠢いていて、まるで地獄でライブやってるように見えた。(行きたかった)

っと、いや『LAST HEAVEN』だったわ。

最後のアルバムと最後から2番目のアルバム、そして本当に最後のライブのタイトルに
『HEAVEN』と付いている。
ミッシェルを天国送りにしたかったのかなぁと思ったりした。けど、この映画の最後にも流れた『GIRL FRIEND』という曲の歌詞を聞いて、「うん、だよね 」ってちょっと(泣き)笑っちゃったな。



ありがとうございました