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シビックテックに関する学生からの質問〜活動編〜

学生と対話するイベントで、その場で答えきれなかった質問について回答しています。

シビックテックに関する学生からの質問〜きっかけ編〜 に続く記事です。

Q. Code for Japan のやっているような参加型の取り組みを広げるためにどのような活動をしていますか?

年に一度行う Code for Japan Summit や、地域ごとのミートアップなどを実施している他、月に1回程度の頻度でソーシャルハックデーという1Dayハッカソン、シビックテックライブというトークイベントなんかをやっています。

詳細については、この記事を読んでいただければと思います。

今年の Code for Japan Summit は、10月17日〜18日にオンラインで開催する予定ですので、ぜひご参加ください。

Q. 関さんは日本でも最前線の場でプロトタイプを作成して、実装化に向けて働いておられますが、課題を見つける上で大切にしていることは何ですか?

私は、信頼構築のためのフレームワーク、4Pというのを大切にしています。

・People: テクノロジーではなく、人々から始める
・Prototyping:課題を理解するためにプロトタイピングする
・Promote:アイデアやデータを広め、ネットワークを拡大する
・Project:共通のゴールを決め、リソースを割り当てる

自治体の困りごとを素直に聞くことも必要ですが、単純に相手からの依頼に対しそのまま答えることはあまりなく、ともに課題を理解するために、Projectを進める前の相互理解、課題理解の部分を大切にしています。

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Q. 課題解決において、個々人の性格による行動の違いはどのような要素だと捉えられていますか?
Q. フォロワーの属性が自分と似ていても、大きなムーブメントは起こせるのでしょうか?

過去の経験から言うと、なるべく多様な意見が集まる方が、良いプロジェクトが生まれることが多いです。特に、課題にぶつかった時に生き延びる可能性が髙いと感じます。特に、リーダーとなる人は、自分とは違う意見を持つ人、違う行動をする人を大切にする姿勢が大事だと思います。 反対意見にもしっかりと耳を傾けましょう。

対話セッションのなかで、フォロワーシップの重要さについて以下の動画を紹介しましたね。こちらのなかにもあるように、一緒に活動しようとする人たちを平等に扱うよう意識すると良いと思います。

Q. c4jの解く課題はどのような課題ですか?inochiではデザインシンキングの思考法を取り入れており、ここでは、unmetだが重要な課題を見つけることが重要視されています。c4j でもそのような新たなニーズの発見が重要視されるのでしょうか?

Code for Japan が重視するのは、「自分が主体的になれる課題」です。それが unmet でなくても良いと思います。自分にとって重要であれば、社会的に重要でなくても良いかもしれません。(社会的に悪いことだと困りますが)。もちろん、unmet で重要な課題を見つけられれば、それは大きなうねりになる可能性がありますので、見つかると素晴らしいと思います。スタートアップであれば、そういうものが重要でしょう。

シビックテックプロジェクトの場合は、自分ができること、役割を担えること、楽しんで参加できることが重要です。そのような主体性こそが最も重要だと考えています。

Q. 行政にはできない、民間だからできることはどのようなことでしょうか。

行政でできないこと、というのはたくさんあります。基本的に、行政というのは決められたことを決められた通りにやることが得意であり、新しいことを素早くやることは苦手です。また、縦割りの制約がきつく、自治体や省庁の壁を超えた最適解が作りにくいです。民間の方が自由度が髙いので、失敗確率が髙こと、スピードが重要なこと、地域や省庁の横串を指す必要があること、などは民間でアプローチする方が早いかもしれません。

Q. ビッグデータは疫学統計などで使われる情報とは異なり、純度が低いと聞いたことがあるのですが、ビッグデータのもつ可能性とはどういったところにあるとお考えですか。

宮田先生の方が専門なので、疫学というより一般的な回答になりますが、おおざっぱに物事を捉えることにビッグデータを使えることは多いです。今回も、自粛期間中にどれくらい人々の動きが減少したか、などに使われました。他のデータと組み合わせて使うことも重要です。

Q. コロナ禍の間に具体的にどんなことについてCodingしていらっしゃいましたか?

主に、東京都の新型コロナ対策サイトを開発していました。ちょうど、こういうツイートをした頃です。(プレゼンの中でお話したものです)

ちょうどステイホーム期間中なので、その他にも様々なことをやっていました。

Q. SNSでは、デマ情報の火消しのためのコメントがかえってデマの拡散の手助けをしていますが、そこに埋もれる正しい情報が拡散されるには何が必要でしょうか?

台湾のデジタル担当大臣である、オードリー・タンさんは、ユーモアな投稿でバイラルを起こし、間違った投稿を取り消す、といったことを行っていました。また、ファクトチェックを行うメディアもありますので、そういった正しい内容が拡散されるようにしたいですね。

ちなみに、台湾では、Cofacts という、ファクトチェックを行うためのLINE Bot プロジェクトも存在します。

Q. 東京都の感染症対策サイトのオープンソース化は素晴らしいと思いますが、他の道府県でも導入するには何が重要だと思いますか?

感染者情報がオープンデータになっていることが重要です。ちゃんと読み込みやすい形式になっていれば、最初少し頑張れば更新が自動化できるのですが、地域によってはわざわざ毎日手作業でPDFからデータを入力している地域もあります。

Q. 信頼の蓄積が大切とおっしゃっていましたが、既製品に信頼を付与する効果的な方法は何でしょうか。

うーん。これは「既製品」が何かを聞かないと具体的な回答はしにくいですね。もう少し背景情報がほしいところですが、一般的には、エゴを捨てて目指すべきゴールを相手と諒解し、そこをともに目指すこと、言動が一貫していることで信頼が生まれると思います。自己啓発系の書籍の原点とも言われている、「7つの習慣」を書いたスティーブン・コヴィー氏は、人間と人間の間の信頼の厚さを「信頼残高」と表現しており、それはあなたの行動によって上がったり下がったりすると書かれています。信頼残高を蓄積する行動として、以下の6つを上げています。ある製品が提供すべきサービスや顧客とのコミュニケーションにも、応用できると思います。

・相手を理解する
・小さなことを気遣う
・約束を守る
・期待を明確にする
・誠実さを示す
・(信頼残高を)引き出してしまったときには心から謝る

あたりまえすぎて拍子抜けしましたか?これが、組織の中に入ると難しかったりするのです。まずは、一緒に活動する仲間に対して信頼残高を蓄積していくことも大切ですね。

最後まで読んでくれてありがとうございます。インクルージョン編に続きます。


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