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接触確認アプリ「まもりあいJapan」開発の経緯と今後について

皆様、はじめまして。Code for Japan の関と申します。本日(2020年5月11日)、「接触確認アプリに関する知見共有と提言、オンライン勉強会開催のご案内」というプレスリリースを出させていただきました。

4月15日に、「コンタクト・トレーシング・アプリの開発に関して」というプレスリリースを出してから、たくさんのお問い合わせをいただきました。なかなかアップデートができていませんでしたが、この場を借りて、経緯をご報告させていただきたいと思います。

結論から言うと、厚生労働省からの発表にある通り、日本でも接触確認アプリが公的に導入されることが決定されたため、Code for Japan としては今後は仕様やサンプルコードの公開などを通じて、接触確認アプリの開発や普及をお手伝いしていくことといたしました。

以上のことについては、5月8日に行われた、新型コロナウイルス感染症対策テックチームより、今後の実装案として発表されています。

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(資料1-1:接触確認アプリの導入に向けた取組について(案)より抜粋)

上記会合の中で、Code for Japan が開発してきたアプリ「まもりあいJapan」についても以下のような形で報告しています。

これまでの経緯

3月下旬から本プロジェクトを開始し、素晴らしい仲間とこのプロジェクトを進めてまいりました。自治体、保健所の方々、医師やプライバシー専門家の方々にもお時間をいただき、ヒアリングをしながら、いろいろなパターンのアーキテクチャを検討してきました。

プレスリリースを出した時点では、政府がガイドラインを出して民間と進めていくという前提(参考)の下、私たちもその枠組の中で、自治体の皆様へのヒアリング等を行っておりました。

その後 Appleの1国1アプリの方針などもあり「ガイドラインをクリアした企業のアプリが、陽性判定のみ厚労省のシステムに繋ぐ」方式から、アプリまでを厚生労働省が開発する方式へと変わり、我々自身がアプリを開発運用する必要がなくなりました。

今後の活動について

我々がアプリを開発しなくなったとはいえ、これまで検討したアーキテクチャや必要な仕様については政府の有識者会合などを通じて随時お伝えしてきており、今後検討される仕様に対して参考になる情報として生かされるものと理解しています。我々のソースコードや仕様についても、全て公開しますので、ぜひ参考にしていただきたいです。オープンソース化を予定していますが、スケジュールが決まり次第こちらのブログ等で報告していきます。

接触確認アプリは経済活動の再開に向けた重要なツールの一つであり、国が主体的にこのアプリを運営するようになったことは、とても素晴らしいことです。現場のヒアリング等にご協力いただいた自治体の皆様、ご意見をいただいた専門家の皆様、この場を借りてお礼申し上げます。

今後は、利用者のみなさんがポジティブにこのアプリを受け止め、お互いを守りあうために活用していくよう、民間の立場からできる範囲でお手伝いしていきたいと考えております。また、仕様や活用アイデアなどについても、広く意見を収集し、提言としてまとめていきます。

接触確認アプリ開発の過程では、システム面のアーキテクチャだけでなく、プライバシーへの考え方、ユーザーインターフェースやユーザー体験のあり方、公衆衛生上の価値など、様々な論点がありました。その経過について興味のある皆様もいると思いますので、このブログでもチームメンバーからお伝えしていきます。

また、本アプリにおいて備えられるべき仕様等の提言を目的としたCode for Japan主催の「接触確認アプリ勉強会」を2020年5月13日(水)20時から開催しますので、ぜひご参加ください。

皆様に感謝

最後になりますが、本プロジェクトに関わっているすべてのメンバーに感謝いたします。普通の仕事ではなかなか出会えない一騎当千のメンバーが集まり、国難に向かって私欲無しに、今必要とされるものを作る(アベンジャーズ感)。そんなプロジェクトに関われていること、本当に誇りに思います。プロジェクトの初期に、以下の行動原則を作りましたね。

我々はなぜここにいるのか
・新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、一人でも多くの人の命を救う
・医療関係者の負担を減らし、拡大防止のための有用な情報を提供する
・利用者のプライバシーを守り、皆でコロナウイルスへ立ち向かうためのツールを提供する

この目的のために、引き続きできることを進めていきましょう。

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