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PIXER最新作、ソウルフル・ワールド解説

12月25日に配信されたPixerの最新作、『ソウルフル・ワールド』の考察、解説をします。

《あらすじ》

ニューヨークに住むジョー・ガードナーは、ジャズ・ミュージシャンを夢見る音楽教師。
ある日、ついに憧れのジャズ・クラブで演奏するチャンスを手に入れた直後に、運悪くマンホールへ落下してしまう。彼が迷いこんだのはソウル(─魂─)たちが暮らす世界で、彼自身もソウルの姿に…。そこは、ソウルたちが生まれる前に、どんな性格や興味を持つかを決める場所。でも、22番と呼ばれるソウルだけは、人間の世界が大嫌いで、何の興味も見つけられないまま、もう何百年もこの世界にいた。
まるで人生の迷子のように生きる目的をみつけられない22番と、夢を叶えるために何としても地上に戻りたいジョー。正反対の二人の出会いは、奇跡に満ちた冒険の始まりだった…。(Disney+公式HPより hhttps://disneyplus.disney.co.jp/program/soulfulworld.html)


《<ソウルの世界>とは?》
人間として生まれる前のソウル(魂)たちが暮らす世界。
ここにいるソウルは無垢で何にも染まっておらず、名前もないため、番号で呼ばれている。
まだ何も知らず、何を目的に人間になるのかわからないソウルたちは、音楽や文学、化学、体操といった様々なことにチャレンジし、夢や情熱、興味など自分の人生を輝かせてくれる“人生のきらめき”を見つけることで、人間の世界に生まれることができる。
だが、“こじらせ”ソウルの22番は、そこに何百年も居座り続け、自分のやりたいことやきらめきを見つけることができずにいた。

ユー・セミナー
人間になる前、名前のない新しいソウルが全員受ける講習。人間界で経験を積んだソウルを師匠に、新しいソウルたちはさまざまなことを教わり、きらめきを見つけることが目的。22番はこれに何度も参加しているが、どんな偉人の師匠をつけても反抗して、人間になることを拒んでいる。(Disney+公式HPより hhttps://disneyplus.disney.co.jp/program/soulfulworld.html)

《「きらめき」とは?》

ソウル(─魂─)たちが暮らす世界では「きらめき(英語字幕ではsparkle)」を見つけられた者だけが地上(我々のいる世界)にて人生を始められることになっています。マリー・アントワネット、コペルニクスやフロイト等、人生の目的(英語字幕ではpourpose)を達成し、偉業を成し遂げた偉人達のセミナーを受講しても「きらめき」を見つけることができなかった22番。

ーここからはネタバレー

「きらめき」とは、夢中になれるもの、人生の目的、だと思っていた22番。しかし、本当の「きらめき」とは、「ピザが美味しいと感じた」「落ちてきた松の葉が綺麗だった」という、一瞬に感動する心そのものだったのです。Pixerからの「その感動する心持てば、もう人生を始める準備はできている。人生の目的がなくても、人生を始めていいんだよ。」というメッセージでしょうか。


《サックス奏者のセリフ「海と年長者の逸話」の意味は》

ー年長者に年少者が問う。「自分は海に行きたい」と。年長者は答えた「ここが海だよ」と。

以上は主人公ジョーに憧れのサックス奏者が話したセリフですが、これはつまり「人生の目的や夢がある人間は、今日という日が、ここではないどこかの為のステップだと思っている。夢や目標にたどり着いた先には今とは全く違った景色が広がっていると思い込んでいる。しかし、人生の目的というのは何かに向かう道中そのものであるし、今ここそのものが人生なのである」という教えでしょうか。



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