臨床検査技師養成大学の就職事情

はじめに

臨床検査技師養成学校の4年制大学を卒業しました。
同期の就職及び進学状況をまとめたので、進路選択の参考としてください。

想定している対象読者は、高校生~養成校2年です。

臨床検査技師として就職(約30%)

4年生の2月に国家試験を受験して資格を取得し、臨床検査技師として就職します。就職先は、大学病院や市民病院、検査センターなどです。

検査技師の就活は、3~4年生の春休みに出る募集をみて8~9月に内定をもらうパターンが多かったです。
募集自体は4年後期まで出ており、2月の国家試験受験後に就活を始めても4月から働くことができると言われています。

また、病院実習でお世話になった市中病院から面接のみで内定をもらった先輩がいたり、教授の紹介で検査センターに就職できたりと、数少ないコネを使うことができるのはこの部分です。

大学院に進学(約60%)

大学4年次には、大学の研究室に配属され卒業研究を行います。

大学院に進学する人は、ほとんどが研究室を変えることなく博士前期課程(修士課程)へ進むため、配属される研究室選びが非常に重要となります。

大学院進学後は、企業就職する人が大半です。
難易度は高いですが、研究職で企業就職する人もいるため「製薬企業の研究職になりたいが薬学部に入るのが難しい」という人にとって、検査専攻から大学院進学して就活することは1つの良い選択です。

真偽はわかりませんが、「この先の時代は病院でも学位の有無が出世に影響するから、臨床検査技師として働く場合でも大学院に進学して修士を取ったほうが良い。」と教授から言われました。
進学することで年収面で優位に立てるメリットは確実にあります。

中には「希望の就職先に行けなかったから」と進学する人もいるため、手段の1つとして大学院進学を利用するのも良いと思います。

余談ですが、大学院進学後にコネで企業就職をした話はあまり聞きません。理由としては、大学の教授は大学病院で働く医師が多いことが挙げられます。研究室で企業連携を積極的に行っているならば別ですが、基本的に企業とのコネクションは無く、就活は自力で行う先輩が多かったです。

一般企業及び公務員(約10%)

臨床検査技師の免許を使用しないで就職する、いわゆる「文系就職」はカリキュラムとの都合のため難しいです。

学校によって変わりますが、3年次後期から病院実習が行われます。この実習は必修科目のため、出身校では基本的に欠席が認められていませんでした。
このためインターン等の就職活動を行うことができず、企業就職する人数は特に少なくなります。

公務員試験については3月頃から1次試験が行われます。
病院実習後半~春休みにかけて公務員試験対策を行って受験するため、企業就職よりはハードルが低いのではと感じます。

まとめ

臨床検査技師養成課程をもつ大学の就職事情をまとめました。

進路選択の割合を記載しましたが学校によって大きく変動しますので、実際の数値は志望する学校の学校案内等で確認してください。
(進学割合の例)
弘前大学:約5%、筑波大学:約55%、大阪大学:約75% など

私自身は、科捜研に就職し公務員として働いています。この先、科捜研に関連した記事を共有していければと思っています。

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お読みいただきありがとうございました。

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