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80分の1の奇跡(ショート)

今日もシャワーのお湯が出ない。

ガスを停められてしまったわけではありません。
シャワーのお湯が出ないのは、僕がいまインドにいるからです。

フライトがうまく繋がらなくてニューデリーのホテルにいます。
地元の人に教えてもらったホテルの名ばかりのスイートに泊まっています。

スイートです。名ばかりの。
それでも、お湯は出ません。笑

もちろんすべてのホテルがそうなわけではありませんが、
インドの宿にチェックインしたら、まずシャワーのお湯を確認してお湯が出たら「ラッキー!」的な習慣が僕にはしっかり出来上がっています。

しかし思えば、カンボジアの村でも、インドネシアの村でも、そもそもお風呂にお湯はありません。
お風呂とは水浴びと同義。
もちろん暑い国ですが、最初のひと浴びは、何度やっても「ひゃっ!」ってなります。

まぁ冷水は冷水で、お風呂上がりがぽっかぽかでなんともいえなく気持ちいいですし、とても豊かな感覚を味わえるんですけどね。

シャワーヘッド、電子レンジ、蛇口、ガスコンロ、エアコン、先の細い歯ブラシ、ボックスティッシュ・・・。
「Room to Read」の創始者で、マイクロソフト社での出世街道を自ら辞し、途上国の子どもたちのために命を捧げるジョン・ウッドさんは、初めて訪れた途上国から帰国したのち、母国アメリカでは当たり前すぎて気がつかなかった「便利という名の奇跡」に付箋をつけて暮らしたそうです。

すると家中があっという間に付箋だらけになったとか。

僕たちがそれを真似してみても、きっと結果は同じになるでしょう。

蛇口をひねれば当たり前のようにお湯が出る国ニッポン。
僕たち日本人は、現代の日本に生まれてこられただけで、それ自体が奇跡。
今日も最高な「ありがとう」が溢れています。

今日も僕たちは、すべてを持っています。


本日は旅の最中なのでショートバージョンでした。
お読みいただきありがとうございました。

それではまた。



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