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相手にぽかんとされない会話の仕方。

会話の途中で急に相手にぽかーんとされて話題が急に変わってしまったこと、ありませんか?

八ヶ岳からの帰り道。
羽田空港ラウンジでのヒトコマです。

コーヒーをいただきにドリンクバーに行くと、先客がいました。
 
その先客とは、お母さんらしき女性と男の子。
男の子はおそらく4歳ほどと思われる背丈と雰囲気でした。
さて、その親子はドリンクサーバーの前で飲み物を選んでいます。
 
親子が立っているドリンクサーバーは、コップをセットしてお好みの飲み物のボタンを押すとその飲み物がでてくるタイプのやつ。
ボタンは全部で8個ありました。
 
男の子は一番上のボタンを指差して、お母さんに尋ねます。
「これ、なに?」
お母さんは答えます。
「これは、お茶。」
 
次に男の子は上から2番目のボタンを指差しながら、お母さんに尋ねます。
「これは、なに?」
お母さんは答えます。
「これは、みかんのジュース。」

想像してみてください。
なんてほっこりな親子の風景なんでしょう。

男の子の質問はまだ続きます。
次は上から3番目のボタンを指差しながら・・・。
きっと男の子は8個のボタン全部に同じ質問をするつもりです。 

同じ調子で続く親子の問答を、コーヒーサーバーにカップをセットしながら僕はほのぼのと聞いています。
 
「これは、なに?」
「これは、りんごのジュース。」
 
「これは、なに?」
「これは、メロンのジュース。」
 
「これは、なに?」
「これは、ぶどうのジュース。」
 
同じテンポで続くラリー。

コーヒーがカップいっぱいに注がれる頃、
男の子はついに一番下の8個目のボタンを指差しながら、お母さんに尋ねました。

男の子が指したボタンにはこう書かれていました。
 
「炭酸水」
 
そのボタンを指差しながら、男の子はお母さんに尋ねます。
「これは、なに?」
 
お母さんが答えます。
「これは、たんさんすい。」

男の子は、炭酸水のボタンを指差したまま尋ねます。
たんさんすいって、なに?」
 

 さて、その質問へのお母さんの返事を聞いたときです。
僕は手に持ちかけていたコーヒーを危うくこぼしそうになりました。

たんさんすいって、なに?」
男の子の問いに、
 お母さんは答えました。

「これは、炭酸が入った水。」 


伝わらねーーーーー!!!笑


こうしてほのぼのボルテージがピークゾーンに達した僕は、危うくコーヒーを溢すところだったのです。

案の定、お母さんの答えを聞いた男の子は、
「ふーん。」
とだけ魚の目で言い残し、親子の会話は終わってしまいました。

もちろん、それを含めてのほのぼのシーンだったんですけどね。

いや、でもね、自分に置き換えたら、笑ってもいられない。
 
我々も往々にして、同じような答えをしているものです。
相手が本当に欲しがってる「真のニーズ」に気づかずに、トンチンカンなボールを投げ返しているものです。

さてさて、このケースであの男の子が知りたかった炭酸水についての情報、つまり「真のニーズ」は、いったい何だったのでしょうか?
炭酸水のどんな顔を、男の子は知りたかったのでしょうか。

4歳の喉が渇いた男の子がこのとき欲していた情報は、ずばり、飲み物の味、あるいは飲んだときの感触
男の子にとって、炭酸水がどのようにしてできているかの情報なんて、どっちでもよかったのです。
しかしまぁ、8つもの質問を浴びせられたこのお母さん。永遠にも感じる質問攻めに、そりゃ疲れちゃいますよね。
それで、ついつい簡単に答えちゃった。笑
あるある 笑
その気持ちも、とっても分かります。

それでは、想像してみてください。
季節は夏にしましょう。
時間は夕暮れ時。
少しだけ涼しくなってきた時間帯。
ひぐらしが鳴き始めているかもしれません。
あなたは今、自動販売機の前に立っています。
隣には小さなお子さんがいて、ジュースを選んでいます。
公園からの帰り道。
涼しくなってきたとはいえ、お子さんは汗だく。
そのお子さんが炭酸水のボタンを指差しさして
あなたに尋ねます。
「これは、なに?」

さて、
あなたは何と答えますか?

よかったらコメントで教えてくださいね☺︎

本日も文末までお付き合いいただきありがとうございました。
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それではまた次回。

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