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『育休刑事』

【 ネタバラシはありません 】

『育休刑事』

著者:似鳥鶏
出版社:幻冬舎
発行年:2019年5月25日

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(内容紹介)
 県警本部捜査一課・秋月春人巡査部長。生後三ヶ月になる息子・蓮くんのため、男性刑事としては初の”育休”に挑戦中。それでも事件は待ってくれなくて――。お人よしの刑事(パパ)と動じない見習い(あかちゃん)は難事件を解決できるのか!? 前代未聞、予測不可能の本格ミステリ!
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 本格ミステリに「育児」要素を加えると、こうなります。初めてこういう趣向のミステリを読みました。エンタメとしても「育児あるある」としても読める、至高の一冊です。なんといいますか、色々と考えさせられましたし、もろもろ勉強になります……。そして、恒例となっている、安定の「注釈」と安心の「あとがき」。似鳥作品を読む時、この二つが無いと満足できない体になってしまいました。
〇「人質は寝返りをする」
 赤ちゃん大活躍。姉さんのキャラがぶっとんでいて面白いです。
〇「瞬間移動のはずがない」
 瞬間移動する車。それによる鉄壁のアリバイ。育児に関する”アレ”から導き出す推理がエラリー・クイーンばりで興奮しました。
〇「お外に出たらご挨拶」
 最終話にふさわしい事件と大団円でした。秋月巡査部長の観察眼はさすが。アクションあり、ほろりあり……満足です。

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