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『レジまでの推理 本屋さんの名探偵』

【 ネタバラシはありません 】

『レジまでの推理 本屋さんの名探偵』

著者:似鳥鶏
出版社:光文社
発行年:2016年1月20日


 荷ほどき、付録組み、棚作り、ポップ描きにもちろんレジ。お客さまの目当ての本を探したら、返本作業に会計、バイトのシフト。万引き犯に目を光らせて、近刊のゲラを読んで、サイン会の手配をして……、書店員って、いったいいつ寝るの?
 力仕事でアイディア仕事で客商売。書店員は日夜てんてこ舞い。しかも、彼らは探偵という特殊業務まで楽しげにこなしてしまうのです。
 渇いた現代社会の知のオアシス、本屋さんにようこそ!


 私は書店もミステリも好きです。本書はそういう人向けの本です。
「7冊で海を越えられる」、「全てはエアコンのために」、「通常業務探偵団」、「本屋さんよ永遠に」の4編が収録されています。そして本書も似鳥鶏さん流の「注釈」があります。ファンには嬉しい構成です。(「注釈」と「あとがき」はいつも楽しみ。今回のあとがきはピータンでした。これ以上は書けません……。)個人的に好きなのは、サイン本が部屋から消失した謎を解く「通常業務探偵団」です。また、最後の「本屋さんよ永遠に」は色々と考えさせられました。
 とにかく、これからもリアル書店に私は行き続けようと強く思いました。

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