『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』

『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』

著者:岡田尊司

出版社:光文社(光文社新書)

発行年:2011年9月20日

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 内容紹介より。

 いま多くの人が、愛着の問題を抱えている! 人格形成の土台ともいうべき「愛着」を軸に、生きづらさやうつ、依存症などの問題を克服するうえで、新しい知見を提供する。

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 帯には、〈子育て、人間関係で悩んだら、読んでみてください。〉と謳っています。確かに指針の一つとして参考になりそうな内容でした。

 巻末にある「愛着スタイル診断テスト」をやってみました。Aが12、Bが4、Cが9になりました。判定方法に沿って確認すると、私の基本的なスタイルは【安定―回避型】になるみたいです。〈愛着回避の傾向がみられるが、全体には安定したタイプ〉だそうです。なるほど。

 また、印象に残った箇所があります。〈作家に、愛着障害を抱えた人が非常に多いという事実は、創作という行為が、愛着の傷を癒そうとする、無意識の衝動に駆りたてられたものだからだろう。孤独にものを書くという試みは、すべてを受け止めてもらえる相手に語るという行為に比べれば、もっと不自由で、愛着の傷を解消することに、必ずしも成功するわけではない。だが、已むに已まれない衝動のままに、作家というものは、書き続けるしかないのだろう。何を書いても許される原稿用紙という安全基地にすがるほかないのである。〉(p.284~285) 全員が全員そうではないとは思いますが、少なくとも夏目漱石や川端康成、ヘミングウェイなどは、素人ながら「岡田さんの言う愛着障害の傾向があるかもしれないな~」と思いました。

 お次は、『回避性愛着障害 絆が希薄な人たち』(光文社新書/2013年)を読みます。

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