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『戦場のコックたち』

【 ネタバラシはありません 】

『戦場のコックたち』

著者:深緑野分
出版社:東京創元社
発行年:2015年8月28日

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(内容紹介)
一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、
不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、
聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体……

誇り高き料理人だった祖母の影響で、コック兵となった19歳のティム。
彼がかげかえのない仲間とともに過ごす、
戦いと調理と謎解きの日々を連作形式で描く。
第7回ミステリーズ!新人賞佳作入選作を収録した『オーブランの少女』で
読書人を驚嘆させた実力派が放つ、渾身の初長編。
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 戦争とミステリを組み合わせた小説に今まで触れたことがなかったので、新鮮な気持ちで読み進めました。まず前提として、コック兵という存在自体知らなくて……。高校の歴史の授業で習ったおぼろげな知識を総動員して読んで興味深かったので、もっと背景を知っていれば、もっと楽しめたのかなと思いました。
 大量死にあふれる空間のなか、周辺で起きた謎に向き合う……というシチュエーションを通して、日常/非日常の二項対立だけでは処理できない何かを色々と考えさせられてしまう作品です。

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