『自己愛モンスター 「認められたい」という病』

『自己愛モンスター 「認められたい」という病』

著者:片田珠美

出版社:ポプラ社(ポプラ新書)

発行年:2016年3月1日

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 自分の欲望をコントロールできずにトラブルを起こす人が増えている。拒否する相手を追い回すストーカー、店員に土下座を強要するクレーマー、医師や看護師に暴力を振るうモンスターペイシェント……その根底には「自分は特別な存在」という自己愛がある。自己愛がふくれあがる仕組みと背景を、気鋭の精神科医が解き明かす! (裏表紙より)

 傲慢にならないこと、これが本書を読んでの感想です。記憶が曖昧ですが、誰かから聞いた(もしくは何かしらで見た)「志は高く、身は低く」という言葉を思い出しました。出所が気になり検索してみると、出典はどうやら『言志四録』という本のようです。近々読んでみようと思います。また、「快感原則」と「現実原則」という用語を初めて知りました。前者は、〈快感を求めて苦痛を避け本能的な衝動のまま行動し、即時的・直接的に満足を得ようとする行動原則〉を指し、後者は〈現実に適応するため、状況によって快感原則を封じ込め、たとえ不快であっても現実に従おうとする行動原理〉(どちらもp.34)のことらしいです。この世界は本当に「欲望」で溢れかえっています。「快感原則」でしょうもないことに突っ走らないよう、改めて注意しようと思いました。

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