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『叙述トリック短編集』

【 ネタバラシはありません 】

『叙述トリック短編集』

著者:似鳥鶏
出版社:講談社
発行年:2018年9月18日

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(内容紹介)
 本書には「叙述トリック」が使用されております。騙されないよう慎重にお読みください――。本格ミステリの旗手が紡ぐ、前代未聞の短編集!
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 すごいです。「叙述トリック」を前面に押し出す趣向、それを書き上げる筆力と構成力、何もかもが脱帽でした。見事に騙されて、気持ちが良いです。挑戦的な意欲作だなあ、とも思いました。一編ずつ何がすごいのか語りたいですが……そこはネタバラシになるのでそこはグッとこらえて、一番好きな短編を挙げます。「なんとなく買った本の結末」が一番好きです。これはうっすら分かりかけていたのに(あくまで自己申告)真相に辿り着けなくて、思わず「くーっ!」となってしまったのもコミで、一番に挙げておきます。そして、もちろん本書でも似鳥鶏さん特有の「注釈」もあり、似鳥ファンには至極たまりません。必要な情報あり不必要な説明ありで、もっと注釈くれよと中毒気味に欲してしまいます。

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