見出し画像

『密室の鍵貸します』

【 ネタバラシはありません 】

『密室の鍵貸します』

著者:東川篤哉
出版社:光文社(光文社文庫)
発行年:2006年2月20日

------------------------------------------------------------------------------------
(内容紹介)
 しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、四階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ! かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに? ユーモア本格ミステリーの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作!
------------------------------------------------------------------------------------
 2002年にカッパ・ノベルスで刊行されたものの文庫版です。「密室殺人」は本格推理の浪漫の一つだなあ、と読み終えた後にそう思いました。本書は、お騒がせな大学生と、おかしな刑事たち、そして神様的立ち位置にいる何者か……の、三つの視点で物語が進みます。ある人のせいで事をややこしくしているのは……物語上ご愛敬と言うことで、かなりしっちゃかめっちゃかで面白かったです。それでいて振り返ってみれば伏線が強固で、複数ある謎の解き方も鮮やかでした。参りました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?