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『海泡』

【 ネタバラシはありません 】

『海泡』

著者:樋口有介
出版社:東京創元社(創元推理文庫)
発行年:2018年6月15日

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(内容紹介)
 大学の夏休みに、洋介は2年ぶりに小笠原に帰省した。難病に苦しむ初恋の女性に会うのに忍びなく、帰りにくかったのだ。竹芝からフェリーで26時間、平和で退屈なはずの島では、かつての同級生がストーキングされていると噂が立ち、島一番の秀才は不可思議な言葉を呟く。やがて続けざまに起こった二つの事件。常夏の島を舞台に、伸びやかに描いた青春ミステリを大幅改稿で贈る。
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 本書は、まず2001年に中央公論社から単行本で刊行されました。その後、2004年に中公文庫で出ました。そして、今回大幅に改稿したものが、創元推理文庫で出されたそうです。
 私は社会人になってから、一人旅として伊豆大島や神津島、式根島に行ったことがあります。マリンスポーツや釣りなどは全くせず、主にレンタサイクルで島中をめぐっていました。島に自然に触れることで、すごい心癒された覚えがあります。近いうちにまたどこかの島に行きたいなと思い馳せています。
 竹芝から行ける島が私は好きなので、本書の舞台が小笠原ということでワクワクして読み出しました。いつか行ってみたいです。行こう。……そして、主人公がやけにモテている。これはご愛敬。やや鼻につくような言動をしたり人生を達観しているような姿勢をしたりする主人公ですが、作中のある人物が言うようになぜか憎めません。若い。それと、その主人公が島の事件を調べる過程が何だか切ない。

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