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『死角形の遺産』

【 ネタバラシはありません 】

『死角形の遺産』

著者:大沢在昌
出版社:集英社(集英社文庫)
発行年:1992年6月25日

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(内容紹介)
同姓同名であったために、誤配された一通の封筒。若きインテリ総会屋井田有生は、封筒を受け取ってから、奇妙な事件に巻き込まれてしまう。配達人は殺され、本来の受取り人は自殺をしてしまった。真相究明のため、井田は友人とともに封筒を開くと、中から凶弾に倒れた世界的に有名なミュージシャンの歌が録音されたテープが出てきた。そして、綾乃と名乗る謎の女が現れて……。長編サスペンス。
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 主人公とそのバディ役の職業設定が新鮮に思えました。彼らの共通の趣味というものも一捻りあって、これまた新鮮かつ微笑ましく思えました。しかも、物語上にもちゃんと機能していてワクワクできました。あと、失礼な話ですが、本書単行本刊行時1982年時点で、あんなテクノロジーを物語の中核に組み込んでいて少し驚き、とても面白かったです。前半の都会感、後半の地方感、どちらも好みでした。

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