『ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日』

【ネタバラシはありません。】

『ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日』

著者:彩坂美月

出版社:幻冬舎(幻冬舎文庫)

発行年:2016年4月15日

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 うまいなあ。裏表紙に書かれているように、確かに〈ひと夏の青春ミステリー〉でした。見てる景色が反転するさまに何度も驚きました。気持ちよい感覚。いわゆる日常の謎の形式をとった連作短編集です。個人的に特にやられたのは、「第二章 素敵な休日」です。突如不穏な展開になる構成が、まったく素敵な休日どころではない……。ゲームの行方とその謎の着地点が、自分の想像を軽々とこえていきました。なんだか悔しい。あと、主人公たちがミステリについて話をしているシーンが好きです。どちらかといえば、私はホームズよりルパンが好きです。小学校時代に読んだので、ルパンの活躍にすごい心躍った記憶があります。いま読み直したら、また印象が変わるんだろうなとも思いました。

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